(株)日立製作所とスリーコム ジャパン(株)は、日立と米スリーコム社が、共通線信号方式No.7に対応したIPゲートウェイシステム『日立IPゲートウェイシステム
SG8000』の開発から国内販売にいたる広範囲な業務提携について合意したと発表した。
SG8000は、No.7共通線信号変換に対応した日立のシグナリングゲートウェイプロセッサー『日立SG8000-SP』と、アナログ/ISDN/PHSといった各種回線に対応したスリーコムのアクセスサーバー『3Com
Total Control
マルチサービス・アクセス・プラットフォーム』で構成される。交換機に到着したデータトラフィックを音声とデータに分け、音声は電話網、データは伝送インターフェース部を経由してIP網にそれぞれ送信することで、電話網の負担を軽減できるという。
『SG8000-SP』(左)と『Total Control』(右) |
両社は、SG8000-SPとTotal Controlの共通インターフェース仕様に基づいた製品開発を行ない、国内キャリアへ製品を販売する。販売元は日立で、スリーコムは販売協力を行なう。製品出荷時期は2000年2月上旬で、価格はユーザーのシステム規模によって異なるという。
日立のIPシステム本部本部長の古川一夫氏は、「ダイヤルアップ接続でインターネットを利用するユーザーが急増したことで、ISP付近やエンドユーザー付近の電話網に輻輳が発生している。SG8000を利用することで、電話網の負担を減らし、効率的なIP網を構築できる」と説明。当面は国内販売のみだが、将来的には米国内での製品販売など、海外での事業展開も行なうとしている。