27日、NTTドコモは新製品として906i/706iシリーズを発表した(関連記事1、2)。それと同時に明らかになったのが「ドコモ動画」と銘打った、動画コンテンツに力を入れるという方針だ。
例えば、音楽、お笑い、映画、スポーツなど300種類の動画を無料でダウンロードできるキャンペーンを実施したり、Windows Media VideoやFlashへの対応を強化したりという内容になる。今回はその方針の中から、パソコンと連携する「ポケットU」と、無線LANを使う「ホームU」という「ふたつのU」に注目して、それぞれ詳細をお伝えしていこう。
録りためたビデオを出先で見る
DVカメラで撮影した子供やペットのビデオ、CDからリッピングしたお気に入りの音楽、デジカメで取った旅行の写真など、今や家のパソコンにさまざまなコンテンツを保存しているという人は珍しくない。
そんなパソコンのデジタルコンテンツを、ケータイを使って電車の待ち時間に楽しんだり、飲み会のときに人に見せたいしたい──。ポケットUはそんなニーズに応えてくれる有料サービスだ。料金は月額525円で、対応機種は、902iシリーズ以降か、703iシリーズ以降。
利用には、Windows XP/Vistaのパソコンと、VPN(IPsec)接続が利用できるブロードバンド環境が必要だ。パソコンには、ドコモのサイトからダウンロードしたコンテンツ変換/管理ソフト「ポケットUソフト」をインストールしておく必要がある。
ポケットUソフトで指定したフォルダーに動画、音楽、画像、文書のファイルを登録すると、ケータイで見られる形式に自動で変換してくれる。あとはパソコンを起動しておき、ケータイでiモードのポケットUサイトを開いて自宅のパソコンを選べば、各種コンテンツをストリーミング/ダウンロード視聴できる。
例えば、パソコンで録ったテレビ番組を出先で見たいという人にはぴったりだろう。ポケットUソフトには、決まった時間にコンテンツを自動で変換してくれる機能が用意されている。つまり、テレビキャプチャーソフトの保存フォルダーをポケットUソフトで指定しておけば、日々、録りためた動画をケータイで見られるように勝手に変換していってくれるというわけだ。
従来、ケータイやiPodでもその気になれば動画を持ち出せたが、いちいち変換して同期するのは面倒だった。その点を省力化できる点で、ポケットUのメリットは大きい。
注意したいのは、登録したケータイ以外からは、パソコンのコンテンツを見られないということ。一応、家族で同じパソコンを利用することを想定して、Windowsの1ユーザーごとに1台のケータイ、最大5台まで登録可能になっているが、友達のケータイを借りて、いきなり自分のパソコンにつなぐことはできない。