[特集] 自作PC中級者が“知ったか”はハズいぜ!【Vol.2】
アキバで恥をかかないための最新パーツ事情【マザー編】
2008年04月08日 23時59分更新
ゲーマーから強い支持を集めるNVIDIA
インテル製CPU向け
対応CPU:Core 2 Duo/Quad/Extremeなど
ソケット形状:LGA 775
非統合型:nForce 780i SLI/790i SLIなど
統合型:GeForce 7150
AMD製CPU向け(一部開発中)
対応CPU:Phenom X4/Phenom X3/Phenom/Athlon 64 X2/Athlon X2/Sempronなど
ソケット形状:Socket AM2
非統合型:nForce 790a SLIなど
統合型:GeForce 8200/nForce 750a/GeForce 7050PVなど
GPUメーカーでもあるNVIDIAは、インテルとAMDの双方にチップセットを供給している希少なメーカーだ。同社のチップセット「nForce 700シリーズ」の型番中、3桁の数字の後に「i」がつけばインテル製CPU用、「a」がつけばAMD製CPU用となる。
nForce系チップセットが武器にしているのは、同社製GPUを搭載したビデオカードを複数枚使う「SLI」に唯一対応していることだ。AMD系のCrossFireはAMD製のチップセットのほか、P35やX38等でも利用可能だが、SLI環境は原則的にnForceファミリーでのみ可能になる。とにかくGeForce系ハイエンドGPUを使ったゴージャスなゲーミングPCを構築したい場合には必須のチップセットだ。
現在nForce系で最もホットなチップセットは、インテル製CPU向けのSLI対応版「nForce 790i SLI」。1世代前のnForce 600シリーズでは非対応だったPCI-Express 2.0対応や45nm版のCore 2 Duo対応を追加したものだが、同時に3枚のハイエンドGPUを使う「3-Way SLI」(関連記事)にも対応している。
また、統合型はnForceではなく、GeForceの名が冠されていることに注意したい。インテル向けには「GeForce 7150+nForce 630i」(関連記事)が、AMD向けには「GeForce 7050PV+nForce 630a」という組み合わせになる。描画性能はG35/G33よりもやや上だが、統合型だけあって絶対的な性能は低い。Windows Vistaで実装されたインターフェイス「Aero」を堪能するためのものと考えよう。
編集部オススメのマザーはコレだ!
インテル系CPU
NVIDIA製チップセットを選択するということは、PCのスペックにおいて描画性能を重視しているからだろう。ハイエンドビデオカードの価格に比べれば、マザーの価格なんて大したことないなずだ。NVIDIAを選ぶからには、ここはやはり性能重視で勝負したい。となると最新かつ、最上級グレードのチップセットを搭載したマザーをチョイスするのは必然だ。
インテル系CPU派は、「nForce 790i Ultra SLI」チップセットを搭載したXFX製「MB-N790-IUL9」か、eVGA製の「nForce 790i Ultra SLI 775 A1 Version」のどちらかということになる。というより、同チップセットを搭載したマザーは、原稿執筆現在この2製品しか発売されていない。どちらの製品もNVIDIAのリファレンスデザイン(同一設計)のため、スペックは同じ。メーカーの好み、もしくは安価なほうで決めてしまっていいだろう。
AMD系CPU
AMD系CPU派は、nForce700a系のチップセットの発売をもう少し待たなければならない。唯一、nForce700a系チップセットを搭載した製品として、ミドルレンジの統合型チップセット「nForce 750a SLI」搭載のBiostar製「TPower N750」が発売されている。とはいえ、せっかくなら最上位の「nForce 790a」チップセットを搭載したマザーの発売を待ちたいところだ。
逆に、ローエンドなら、統合型チップセット「GeForce 8200」(関連記事)を搭載した製品がある。ちょうど原稿執筆後の発売となったため本文では触れていないが、4月3日に発売されたばかりのBiostar製マザー「TF8200 A2+」がそれにあたる。
「GeForce 8200」は、チップセット内蔵グラフィック機能とビデオカード上のGPUを組み合わせてグラフィックスパフォーマンスを向上させ、消費電力を低減させる技術「Hybrid SLI」に対応する初のチップセットだ。PCI Express 2.0、DVI/HDMI、HD映像のデコードアクセラレーション機能「PureVideo HD」などのサポートも大きなポイント。「TF8200 A2+」は1万2000円前後と、価格的にもAMD「AMD 780G」搭載モデルと同程度で、ネーミングも新たに仕切り直しとなった「Phenom X4」シリーズと組み合わせるには丁度よい。リーズナブルなCPUで、DirectX 10対応でグラフィック機能統合の安価なPCを組むなら、インテル系のCPUを使うよりも歩があると見てよさそうだ。
マザー交換で困るのがビデオカード
CPUを強化したい場合は、マザーボードも一緒に更新しなければならないが、そうなるとメモリーやビデオカードも芋づる式に交換せざるを得ない事態になることがある。という訳で次回は画面描画の要となる「ビデオカード(GPU)」の“今どき”を解説することにしたい。
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