アニマルライツ 野生動物を捕獲し囲いの中で飼育する事がどういうことなのか理解しなくてはなりません。自然の中から引き離され、長距離の過酷な移動に耐え、柵に囲 まれた自由のない異質の空間で自然の行動パターンを奪われた状態で飼育され、時には食べ物を餌に厳しく調教されます。動物たちが神経に異常をきたすことも しばしばみられます。 人間の娯楽のために、動物園にとらわれた動物たちは、その動物が本来持っている全ての権利(自由や家族や自然)を全て奪われているのです。 動物を見世物にするという、動物の尊厳を無視した娯楽は、時代と共に消えていく文化です。 動物園の存在意義を確立するためには、彼らが奪われた多くの権利にも勝る重要性がなくてはなりません。 娯楽?教育?種の保存?そんな理由のために、あなただったら家族から引き離されて一生狭い独房に監禁されてもいいですか? この写真のように、届かない木に手を伸ばし続ける生活を、送りたいですか?種の保存に本当に役に立つ?近親勾配によって死亡率が通常の6倍以上高い種もあるといいます。 Aという絶滅危惧種がいたとして、Aの遺伝子を残すために動物園で飼育することになります。動物園で飼育される事になった数頭の不運なAたちの生涯を犠牲 にして、いつか自然に戻すことができるかもしれないのだからAのためだと主張することができるのでしょうか?人工的な場所に監禁されて生き続けるのであれ ば、自然に任せたほうがその動物にとってはましだと言えないでしょうか。 動物園に費やされる財源と知識を動物が生息地保護にまわすことこそが種の保存なのはないでしょうか。 さらに、動物園では絶滅に瀕した動物より、瀕していない動物が繁殖されている。人工繁殖に成功したということは動物のためとは言えず、研究者、動物園の利益にしかなりません。また、絶滅を救うためなどの大義名分を忘れ、ショーのために使ったり、長い時間人目にさらしたり、その動物が持つ経済効果を優先させる場合が多いのが現実です。「囚われの身の動物における遺伝子的多様性の欠如が、動物園の繁殖プログラムにとって深刻な問題である」誤った知識を植えつける「教育」しばしば「動物愛護思想の普及をはかること」が動物園の目的になっています。 監禁状態にある動物たちを前に動物愛護の思想を普及させるというのは一体どう いったことでしょうか? 動物を憐れむ心を育て、絶滅に瀕した動物が動物園で生きていけることを知ることで動物愛護思想が育つのでしょうか?「生命の共存や自然との調和を学ぶ」ことも謳っておりますが、それをどのようにどこから学ぼうというのか私には分かりません。 また、動物の生態について知ってもらうという意見を挙げることもあるかと思いますが、動物の生態はその動物がしかるべき場所にあってはじめてわかること で、動物園の狭い範囲内では正確に知ることはできません。間違った知識を植え込む危険性があります。 また、動物園と言う特殊な環境は、人は自然を支配し、動物は人に奉仕するために存在する道具なのだという間違った自然観を植え付ける危険性があります。 人も自然、地球、動物の一部であるということを学ぶことはできません。より質の高い、倫理的(人道的)娯楽が数多く存在する娯楽を提供する事によって、動物園を訪れる人を楽しませ、動物園関係者は利益を得ます。しかし、娯楽が動物たちの権利を奪い、苦しめる正当な理由にはなりえません。 既に人間はより人道的で高度な娯楽を多く開発しています。弱い立場にある動物を犠牲にした非人道的娯楽は現代社会に必要はありません。 クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます)クリックして X で共有 (新しいウィンドウで開きます)Share This Previous Article諸外国における犬猫殺処分をめぐる状況 Next Articleホイッスルブローワー(内部告発)募集!動物の内情お寄せ下さい 2010/10/15