先日開催されたGoogleの開発者向けイベント「Google I/O 2013」でお披露目された新しいGoogleマップ。一般には夏公開予定で、現在のところ招待制でデスクトップブラウザ用の試用版が提供されている。
編集部で新しいGoogleマップを試すことができるようになったので、簡単に紹介したい。
ストリートビューから、一気に宇宙空間へ
時として画像は言葉より雄弁だ。まずは以下の画像を眺めてみてほしい。
気象衛星画像は数時間ごとに更新か?
完全にリアルタイムではないものの、気象衛星から撮影された雲画像は数時間ごとに更新されるものと思われる。
上の画像は、日本上空の気象衛星画像。一方、下の画像は同時間帯に確認したGoogleマップ。雲の形などからGoogleマップ上でも気象衛星画像が随時反映されていることが分かる。
月もある?
宇宙空間には月も存在しているようだ。2013年5月26日17:03現在の月齢は16.316であるため、月は満月に近い状態。満月は、地球から見て太陽と反対方向にあるはずだ。
では、Googleマップで確認してみよう。その方向には、恒星や星雲などとは大きさと形が明らかに異なる白っぽい星が浮いている(画像では地球の右に見えている)。おそらく、この白っぽい星は月だろう。
この月も一定時間ごとに位置が更新され、地球のまわりを公転していくことになるのだろうか。
月や火星をブラウザ上で探索する機能はGoogleアースでわずかに実現されている。この新しいGoogleマップの延長線上に、月や火星のストリートビューの実現可能性を想像してしまうと、子供心が刺激されるのは筆者だけではないはず。
基本コンセプト
Google I/O 2013で示された新Googleマップのコンセプトは次の3点だ。
- Built for You
- Immersive Imagery
- The Map is the UI
使ってみればわかることなので、ここでは簡単に説明するに留めたい。
1. Built for You
マップがパーソナライゼーションされ、自分に最適化された情報が表示されるようになっていく。使い続けることで好みに応じた情報が推薦されたり、自宅・会社の所在地を入力しておくことで経路探索が自動で表示されたりする。
2. Immersive Imagery
直訳すれば「没入型のイメージ」となる。要は、宇宙から眺めた地球の全体像から、鳥瞰図、都市の3D表示、ストリートビュー、屋内画像、屋内地図、水中の画像、さらにはツアー表示機能までを統合して1つの体験として提供するということ。
GoogleアースがGoogleマップに組み込まれたと考えてよいだろう。
3. The Map is the UI
マップそのものがユーザーインターフェース(UI)になる。
従来は地図の外に検索ボックスなどのツール機能が表示されていたが、新マップでは地図がブラウザ全体に拡大され全てのツールは地図上に表示される
例えば、検索ボックスや建物等の情報、飲食店などのレビュー、交通案内情報などはカード型で地図上に表示されたり、ユーザがクリックするごとに重要な情報がわかりやすく強調表示されたりする。
新しいGoogleマップを体験
百聞は一見に如かず。一般公開まで待てない人は、新しいGoogleマップを試用版で体験してみてはいかがだろうか。
交通状況の表示や、インタラクティブな交通案内を体験すると、旧マップにはもう戻せなくなるだろう。
招待リクエストは以下のリンクから行うことができる。