Satechiの「Mac mini スタンド&ハブ NVMe SSDエンクロージャー付き」で旧Mac miniをソフトウェア・アップデートやiCloudデータを他のローカルAppleデバイスに高速配布するコンテンツキャッシュサーバーにする方法です。詳細は以下から。
Appleは現地時間2024年11月08日、Apple M4/M4 Proチップを搭載しデザインを刷新した「Mac mini (2024)」の販売を開始しましたが、このMac mini (2024)を購入し、サブ機として使っていたApple M1チップ搭載のMac mini (M1,2020)が余ったため、
ブラックフライデーでセールとなっていた「Satechi Mac mini スタンド&ハブ NVMe SSDエンクロージャー付き」とNVMe SSDを購入して、Mac mini (M1, 2020)を家庭内で利用しているMacやiPhone、iPadなどのAppleデバイスへiCloudのデータやソフトウェア・アップデートを高速に配布できるようにするコンテンツキャッシュサーバーにしてみました。
コンテンツキャッシュとは?
コンテンツキャッシュは、元々macOS Serverに搭載されていた機能ですが、Appleがサーバー事業から撤退しmacOS Serverの開発も終了したことから、2018年にリリースされたmacOS 10.13 High SierraでmacOSに移植された機能で、
コンテンツキャッシュはmacOSのサービスで、ローカルのAppleデバイスですでにダウンロードしたコンテンツを保存することで、Appleが配付しているソフトウェア、およびユーザがiCloudに保存したデータのダウンロードを高速化します。保存したコンテンツはMacのコンテンツキャッシュで保管され、ほかのデバイスはインターネットに接続しなくてもこのコンテンツを取得できます。
コンテンツキャッシュの概要
Mac(親)にmacOSやiOS/iPadOS、アプリのアップデート、iCloudのデータ、Rosetta、iPhoneシミュレーターなどXcodeのダウンロード可能なコンポーネントを保存し、同じネットワーク内のAppleデバイス(子)に高速に配布する事ができます。
SatechiのMac mini Stand & Hub
Macをコンテンツキャッシュサーバーにするのは、システム設定アプリから簡単に行えますが、ベースモデルのMac mini (M1, 2020)はストレージ容量が256GBとコンテンツをダウンロードするには容量が心もとなかったので、ブラックフライデーでセールとなっていたNVMe SSDスロット搭載のSatechiのMac mini Stand & Hubと2TB NVMe SSDを購入し、こちらにコンテンツをダウンロード&保存するようにしました。
購入したNVMe SSDは東芝から独立したKIOXIAのEXCERIA PLUS G3 (5年保証付き)で、国内では株式会社バッファローが販売とサポートを担っており、PCIe Gen 4.0 x4接続での最大読み込み速度は5,000MB/sとなっていますが、SatechiのMac mini Stand & HubはコントローラーにRealtek RTL9210B-CGを採用し、
USB-C 3.2 (10Gbps)のため、読み込み/書き込み速度とも700MB/s程度となりますが、コンテンツキャッシュサーバーは、さほどパフォーマンスは必要ないため、今回はブラックフライデーセールで14,780円と過去最安価格になっていた2TBモデルを選択しました。
コンテンツキャッシュを設定する
Satechi Mac mini Stand & HubへのNVMe SSDのインストール方法は、付属のドライバとネジで底面のM.2 SSDスロットにNVMe SSDを取り付けるだけで、後はMac miniに接続&APFSでフォーマットしたらシステム設定アプリの[一般] → [共有] → コンテンツキャッシュの横にあるオプション(i)マークをクリックします。
コンテンツキャッシュのオプションでは、ソフトウェア・アップデートやアプリケーション、iCloudのコンテンツなどキャッシュするデータを選択できる他、[オプション…]からキャッシュを保存するストレージ(保存先)を選択することができるので、SatechiのMac mini Stand & Hubに接続されているSSDを選択します。
設定が終わったらシステム設定アプリの[一般] → [共有] → [コンテンツキャッシュ]に戻ってコンテンツキャッシュをONにするだけで、設定したコンテンツキャッシュの保存先にソフトウェアアップデートやiCloudデータが保存されていきます。
コンテンツキャッシュの設定にはキャッシュするコンテンツのサイズ設定もあるため、SSDの半分をコンテンツキャッシュに、残りの半分を動画などのメディアサーバー用に割り当てるといった使い方もできるので、
Apple M4 Mac miniへのアップグレードで、待機電力が6.8W、CPU最大駆動時でも39WとApple Silicon Macで最も消費電力が小さいMac mini (M1, 2020)が余ってしまった方は、コンテンツキャッシュやメディアサーバーにしてやるのもいいかもしれません。
おまけ
なお、SatechiのMac mini Stand & Hub NVMe SSDエンクロージャー付きは、内蔵されているホスト接続用のUSB-Cケーブルが短いものの新しいMac mini (2024)にも接続&使用することが可能ですが、デザイン的にバランスが悪いので、
Satechiが来年春に販売を予定している、USB-AやSDカードリーダー、M.2 NVMe SSDを増設できるUSB-Cハブ機能付きのMac mini (2024)専用スタンド「Satechi Mac Mini M4 Stand and Hub」を待ったほうがよさそうです。
また、Satechi Mac mini Stand & Hub NVMe SSDエンクロージャー付きに内蔵されているUSB-Cケーブルは、旧Mac miniに接続すると4cmほど出っ張るので、設置する際はMac mini背面のスペースに余裕がある場所が必要です。
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