はてなキーワード: 釣果とは
これ (https://anond.hatelabo.jp/20240702181549) を書いた者だけど、皆さん色々アドバイスありがとうございました。
トラバもブコメも思ったより優しい言葉が多くて良い意味でびっくりした。
休職し始めて一か月くらい経ち、幸いなことに調子は戻ってきて、
会社も復職を段階的に進めてくれるとのことなので、8月後半から復職し始める予定。
休んでみて、休職前の一年は職場環境も自分のメンタルも劣悪な状態だったな…と客観視できて、
それだけでも一旦休んだ意味はあったなと思っている。
備忘として、この一か月でやってみて良かったことと悪かったこと、やらないようにしたことをメモする。
同じ境遇の人が何するか迷った時の参考になれば幸い。
メインでやったことの1つ。やったことなかったけど海釣りにチャレンジした。主にシーバスを狙って、場所探したり釣り方をyoutubeで見たり。
全然釣れてないけど、潮の満ち引きとか釣りスポット探しとか、トライ&エラーが楽しくて良いリフレッシュになった。
完全に一人で行ったので、同行者の時間や釣果を気にせずに「今日は上手くルアー投げれたからよかったな」「魚は居たからスポット選びは合ってる」とか自己満足できたのも良かったかもしれない。
ただ、朝マヅメを狙ってほぼ徹夜で釣りに行ったらそこから3日間体調を崩した…。体力的に無理は出来ないことも実感できたのが副産物か。
あとは、管理釣り場の釣りもまたやろうと思っているので道具を買ったり。釣り楽しいね。
これもよかった。大学時代や転職前の友人、昔のバイト先の人と会ったりした。
仕事で疲弊することや休職が特別ではないことを感じられたり、自分では考えてなかった楽しい活動をオススメしてくれたり、前向きになれた。
「仕事に関わらず個人として気にかけてくれる人が居る」と実感できたのも、肩の荷がおりる思いだった。
エアロバイク、腕立て伏せ、スポーツセンターのジム、Fitボクシングなど、ほぼ毎日どれか1つは実施した。
ゲームや読書しながらエアロバイク30~60分→終わったら腕立て、のセットが一番やりやすかった。
あと、プライムデーで安くなってたからプロテイン買ってみたけど、最近のプロテインは滅茶苦茶美味くなってるのに驚き。10年前はもっと粉っぽかった。
全くコミュニケーション出来なくなっていないか心配だったけど、まぁまぁ話せてよかった。
こういう「何かタメになりそう」感がある活動は心の慰みになる。
今まで読みたかったけど保留していた漫画・本・ゲームを進めた。
コロコロ無料開放してたから色々一気読みしたけど、ゴクオーくんがすごく面白かった。青年漫画や少年漫画と比べても遜色ない名作。
ゲームはティアキンと、MTGアリーナ。どちらも時間が溶けすぎるのでほどほどにしないとと思って、昼間はあまりやらないようにしていた。
最低限やらないといけないのでやったことでもあるが、社会との接点になってよかった。
落語やミュージカルなど。純粋に楽しいし、一日に時間が定まった予定を入れることで、生活のリズムの補助になる。
ある意味一番大事だったかも。どんなことも、無理しすぎないでやりたくなったらやる。
家族と買い物したり、ゆっくり過ごしたり。仕事なんかより家族が大事だなぁと改めて感じた。
一回外に出て日光を浴びると一日が始まる気がする。
休職始めの1~2週間は「転職も考えてみるか」と転職サイトやエージェントとの面談を何回かやってみたけど、調子が戻ってない状態で転職理由を説明したり相手から値踏みされるのはメンタルが疲労してしまった。
休職中であることを隠すか、どう説明するかとか余計なことを考えないといけないのも疲労の一因だったので、休職中の転職活動は自分には向いていなかった。
負けた。やらんほうがよかった。
折角だから遠出の計画を立ててみたけど、暑すぎる&ゲリラ豪雨が怖いので断念した。昼間は一時間走るだけで頭がゆで卵になりそう…。
同上。やるなら春と秋だね。
やろうと思えば朝から飲み始められるが、一段とマズいことになりそうなのでやめておいた。
働いてた頃より酒量が減ったのはよかった。
ゴールデンウィーク突入目前前の私は飛び込み前転をとにかく意気込みだけは決めたいところだけど、
『ステラーブレイド』のためにプレイステーション5を買ってしまってお小遣い散財したから
旅に出る予定はもともとないけれど
お出かけは控えて節約の道を辿ることにするわ。
クリスタルキングさんが歌っているのは「大都会」じゃない方の「大砂漠」ね。
ってそもそもとして大都会じゃなくて内山田洋とクールファイブさんの曲の「東京砂漠」を言う方が正しいわよね!
そこでうろちょろしていてオアシスは何か楽しそうなものあるかな?って
慎重に慎重を重ねてって
まるで慎重に慎重を重ねた宝石箱やーって言いたいぐらい
フィールドの雑魚敵をみたら回避しまくりまくりまくりすてぃーで
マップを開いてクエストがあると表示されているオアシスに辿り着いたの。
そしたら釣りしてる人がいて
話しかけてもなんも返答ないしイヴが一所懸命ここは危ないよ!って言ってあげてるのに無視。
私ことイヴはその人の横に仕掛けておいてある釣り竿を拝借して、
餌を付けた針に魚はヒットするんだけど、
うまく魚が釣れないの!
雑魚敵も強いのにこの魚も釣り上げられない難しさの強敵現る!って
もはやミニゲームの要素満載で簡単に釣れちゃうんでしょ?って思っていたけど、
ぜんぜん釣れないの!
でも竿を魚の向きに合わせてボタンを押していって
プレイステーション5のコントローラーってR2L2のボタンが状況によって手応えがあるように反動があるのよ!
そんなイキフンの雰囲気を充分に味あわせてくれるこの釣り感はビックリよ!
そんでリールを巻き上げるところまで行ったけど
上手にリールが巻けなくて魚を釣り上げることができなかったの。
釣り難しくね?って
でも餌なくても釣り竿は振れるので針をオアシスにまた垂らしてみたの。
そしたらまた魚ヒッツパレード!
餌なくても針にかかるんかーい!って
なるけれどやっぱり釣り方が難しくて釣れなかったわ。
釣りやってみるけど
早くクリアして2周目成長リミットが外れて際限なく強くなれる上限がなくなるレヴェルアップがあるのをやりたいのに!
なのに釣りとか!
ぜったい魚のご褒美あると思うのよね。
ザイオンに魚屋さんあったから釣れた魚そこで持って行ったら何かいいことあるのかも知れない!
分からないけれど、
そういやいろいろ水辺があって潜ったら魚が泳いでいたから
いろんなところで釣りが出来るのかも!
どこで買えば良いのか分からないけれど
とりあえず釣り糸を垂らしているだけでも魚は食いついてくれるそれはゲームのご都合主義よろしく都合のいいものだけれど、
そうよ!
せっかくのゴールデンウィークだから釣り三昧ね!ってやかましーわーい!
できるならとりあえず早いところ1匹でも釣って釣りミッションクリアしなくちゃいけないのよ。
思いのほか釣りが難しくて、
本編のフィールドにいる雑魚敵に遭遇して瞬殺されるよりも難しい魚の釣り上げは早いとここれミッションクリアしないと先に進めないの!
主人公のイヴは一切缶ジュースを拾ったときにしかニコリとしないんだけど、
それでも釣りに夢中になっている姿をって私がやらせてるんだけど
そう思ってにこりとも笑わずにクールに釣りしてると思うとなんか可愛いわね。
しかしでも
これが釣りかーって
思いのほか釣り感を味わうにはとりあえず持ってこいな感じには驚いたわ。
この早いとこ釣りミッションをクリアしないと次にいけないのよ!
うふふ。
お笑いのレギュラーの西川さんみたいに気絶しちゃうことがあって
本当に気を付けないと寝食の食を忘れたらとんでもないことになるわ。
余計な渋味がない分すっきり飲めていいわよ。
すいすいすいようび~
今日も頑張りましょう!
小中のうちは耐えてほしいわ
あの人はビッチに童貞捧げて弄ばれた末にその子がビッチで他の奴とヤってることに耐えられなかったっぽいのよね
今思えば高校生のうちにビッチとヤれて絶望して自殺とか30過ぎた俺よりよほど性に関しては濃い人生送ってたわ
俺はブサメンだからビッチの毒牙にはかからなかったけど友達としてはビッチとそれなりに仲良かったわ
あの子も小学校高学年の時にネットで出会った変なおっさんに処女捧げて高校生に至ってもおっさんと関係持ってるとかいうのだったわ
普通に犯罪だしその子の親もおっさんのこと知ってたけど、反対はしても通報とかはしてなかったみたい
小学生の時からおっさんと交際して、変に開発されて、その関係を妨げるものがいなかったせいでビッチはビッチになったし、先輩は死んじゃった
まあビッチ関係以外にも家庭の悩みとかあったのかもしれないけど
無料でヤれてラッキーってなれる人ではなく、好きになった女が真面目に交際して愛してくれる人じゃないことが性格的に辛かったんだと思う
先輩とはそれほど深い絡みはなかったが大人しい陰があるイケメンだった
なんか俺が先輩とあと何人かで喋ってた時にビッチがきて、雑談してたらビッチが急に先輩の口の中に自分の指突っ込んで、先輩が困惑しながら指をしゃぶっていた
なにをしてるんだ??と無垢な高校生の俺はその瞬間はよくわからなかった
あの時点でもう二人は関係を持っていて、先輩も毒牙にかけたったでドヤッと釣果報告を周囲にしたかったのかな
どんどん文字数伸ばしゲームが先鋭化していって、文字数が少ない時点で評価されないなんてなったらそんなインターネッツは俺には厳しすぎる。
それに増田なんてファーストブクマ運ゲーガチャだから、万文字書いて釣果0連発したら心折れるわ。
なにより嫌なのが話題のネタに相乗りしようとした時に求められる字数が増えすぎると、旬に間に合わせるために徹夜で書き上げる羽目になりかねないことだな。
他の連中が記事読まれている間は俺の記事は読まれないわけでな。
そこで奪われる単位が一度に◯時間とかになったら、俺の増田が読まれるのはいつになるんだって話だ。
書いて2週間ぐらい経つと自分の中での熱も冷め始めてるから反応返ってきてもあんま嬉しくねえんだよなあ。
インターネットに求められてるのってスナック菓子みたいなもんじゃん。
沢山文字読むなら本でちゃんとまとめてからにしてくれーって皆も思ってるんじゃないの?
俺はそう信じてそれに合わせてスタイル構築してきたわけよ。
「これからは論文みたいなスタイルが流行りますよ」なんていきなり言われても俺はついてけねえよ。
ツイッターみたいなやたら短いスタイルに合わせるのも大変だったし。
俺はさ、なんか書きたいなと思った時に書き殴って、それがなんか反応あるぐらいがいいわけ。
同じ話題について書きたい気持ちを1ヶ月も2ヶ月も燃やしたくないのよ。
俺にとって書き込むってのは排泄に近くってさ、排泄ってそんなに貯めるもんじゃないじゃん。
まあ駅や会議中やレイド中に催した時に「まあ1時間ぐらい我慢して一気に出すか」って考えることはあるけど、「3日分貯めてから一気に出したら凄そうだな」はなんか違うじゃん。
なんかハラの中にモヤっとしたものがあるし、ちょっと出るか出ないか確認しておきますかで吐き出して、その時に出し切った分だけで終わりってしたいのよさ。
勘違いしてほしくないから最後に言うんだけど、「ああいうことされると困るんだよね」ってわけじゃないよ。
なんだろう……「ああいうのが伸びる時代なんだって風潮が生まれちゃったら辛いから、あんま伸びないでくれて安心した」って感じなのかな。
そういう流れが来て「え?まだ文字数4桁の記事やってるんすか?もう誰も読まないっすよ?」みたいになるのは耐えられんのよ。
まあそうはならんと思うがね。
思うんだが、取り越し苦労があったというわけだね。
最近、天敵が少なくなったからよく釣れるようになったよと釣具屋の親父から聞く
夕暮れごろの神社の境内に、赤い提灯を仕掛けておくのが狙い目だとのこと
参道には姿は見えないが先客がちらほらいるらしい
世代の古いお面やら、角のつぶれた玩具の箱やら、尾びれの股が分かれすぎた出目金やら、的屋の場所借りした仕掛けから、狛犬の首に巻いた赤い布や、灯篭の根元に置かれたきんちゃく袋みたいな古典的な仕掛けまで
太公望気取りを刺激するのも、糸が絡むのも嫌なので、目立たぬ方に歩みを進めて、自然とついた路地裏に陣取って、電柱に赤ちょうちんを仕掛けて、日が沈むのを待った
その辺の店の神棚からかっぱらってきたお神酒と、地べたに盛られた塩を肴にしょうもない時間を過ごし、時折寄ってくる野良猫を追っ払う
火に脂のはじける音がして、草履や法被が参道に喧騒を連れてくる
人込みは屋台に気をとられたかと思うと、鳥居をくぐって、音頭のなる方へと流れていく
どうも本通りを外れた提灯には見向きもされず、私の仕掛けは間抜けな明かりで地べたを照らすのみだ
しばらくするとひゅうんと音がして、人々の視線が空へと浮かび、的屋は客の視線を戻そうと声と身振りを大げさにしていく
夜の帳が降りたころが釣りの幕開けなのが粋で、空に火薬の花が開いたら帰る合図だと諦めの早い太公望が通りすがりに声をかけてくる
ますます見向きもされない仕掛けを前に、空からの破裂音がむなしく響いた
そろそろ潮時かと片付けの準備をしかけたころ、赤提灯の下に小さな影が丸い眼をしてやってきた
年の頃は5、6歳の童が水色の甚平を着て、綿菓子の袋を大事そうに抱えている
坊ちゃん、迷子か、こっちだよと優しい声音で引き寄せて、童の腰のあたりまで提灯を垂らした
ゆらゆら揺れて降りてきた灯りを不思議そうに触る甚平の袖に針をひっかける
ほれきたと当たりを喜び、竿をひき、糸を手繰り寄せ、本日の釣果を胸に抱く
小柄だが朝餉くらいにはなるかとバケツに放り込むと、童は体に見合ぬ大声で泣きさけび始めた
空に打ち出される火薬玉よりも、音頭を鳴らし続ける太鼓の音よりも、酔っぱらいを運ぶ救急車のサイレンなんかよりも、一等大きな声が母を求め、窮地を嘆き、バケツの中で暴れ狂う
遠くから童を呼ぶ女の声がして、共鳴しあうように童が声を張り上げると、女の声もさらに大きくなり、だんだんと路地裏へと近づいてくる
面倒だからさっさと帰ろうとしたところ、バケツから生臭の匂いがした
童が勢い余って小便を垂れた上に、懐に入れていた金魚袋を振り回したすえ、紐の握りを緩めて手放したらしい
バケツの底のたたきつけられた金魚とお小水とで、興ざめし、路地の隅に童を返して、その場を去った
兄弟に空のバケツを見られ、神社にボウズになりに行ったのかい?とからかわれたので
ちげえよ、ナツマを釣りに行ったんだと返した
おおむね同意。
おっさんは好かれたくて奢るんじゃなくて、嫌われたくないから奢るんだよ。若い女性だからってその辺に無自覚なのはおっさんが可哀想だよ。
パート2ではヨッピーの心の内側にあるモラル観が明らかになったのが釣果だと思う。
言っちゃなんだけど40過ぎかつ男っていうポジション、増田は若い女性だから知らないかもしれないけど、
奢らない事によって
「うわ、年上なのに奢ってくれないんだ」
「うわ、男なのに奢ってくれないんだ」
「うわ、稼いでるのに奢ってくれないんだ」
年上ならば奢るべき・男なら奢るべき・稼いでるなら奢るべき、
ヨッピーの心の中にあるマジョリティ女性たちの倫理観が彼を(場合によっては)奢る方向へ突き動かす。
ついでに言うと「おっさんに内面化したモラル観に若い女性が無知なのは、おっさんが可哀想」もまたモラルだ。
若い女性がそれを知ることで市場的には特にメリットはない。ヨッピーが彼女にそれを知ってほしいと思うのは彼女が恋愛市場で勝つためじゃなくて、おっさん達のため。これは「べき」の話に他ならない。
出勤したら、男子高校生バイトさんと派遣の推し活女子さんがいて、楽しそうに仕事をしていたところへ、私と同時に出勤してきたAさんが歓迎されていてより楽しそうな集団となる。この疎外感! かなしい。おばさんは静かにステルスしてるね……。
推し活女子さんが推し活女子さんたる所以はそのまんまで、とある男性アイドルに収入のほぼ全てを捧げているのだ。推し活女子さんは推しを「まだあまり有名じゃない」と思っているらしいが、私でもグループ名を聞いたことがあるくらいなので、そんなに有名じゃなくはないと思われる。
推しに貢ぐため、推し活女子さんは当店のシフトの派遣枠(早い者勝ち)を可能な限り取って馬車馬のごとくに働いている。店的にはありがたいはずなのだが、オーナーは推し活女子さんの真面目で正義感の強い所を煙たく感じているらしく、彼女がシフトを総取りしてしまうせいで、お気に入りの派遣男子達(誰もオーナーに口答えしない)がちっともシフトに入れない事を嘆いている。でも、真面目に働いている派遣の人をオーナーの気分でブラックリスト入りさせるのは契約違反であるらしく、推し活女子さんはせっせと働きに来続けている。
Aさんは推し活女子さんからいわゆる「祭壇」を見せてもらったことがある。それはそれは立派なものだそうで、推し活女子さんは祭壇を築くために何十万もの課金をしたのだそうだ、とAさんは言った。いいなー、私も祭壇見たい。でも、推し活女子さんには年齢を聞かれた時に素直に「40歳」って答えた瞬間から透明で薄くて硬い壁一枚で隔てられてしまったっぽく、そこまで気を赦してもらえないのだ……。
それにしても、Twitterとかでよく見る「祭壇」っていうのは、お金持ちが有り余る財力でこさえているのかと思ったら、ごく普通のフリーターしてる女の子が真面目にコツコツ働いて得たお金でコツコツ築いているものだったのねー。
推し活女子さんがまめに夕勤に入るようになってから、お客様達から「最近は夕方の店員が無愛想な奴ばかりだ」という苦情がすっかりなくなった。その苦情の意味は「若い女の店員を出せ」とほぼイコールだったことがわかる。でも、推し活女子さんは特別愛想をふりまくタイプでない上に、完全に素っぴん、頭ぼさぼさで働くような人であり、去年までモデルのような可愛さで夕勤のクオリティを一人で爆上げし支えていた女子フリーターアルバイトさんとは対極のキャラだ。けれども年齢だけは推し活女子さんと女子フリーターアルバイトさんとは同い年なので、これは噂の若い女の子特有の匂いのパワーなのだろうか。
1月は毎年暇なんだが、今年は特に暇だ。カフェマシンのパーツを洗いながら、Aさんと雑談。以前、本部の人達が手伝いに来てくれた時に、事務所の中で本部の人達が「仕事はキツイのに給料安くてやってらんねー」「バイトでフルに入ってた時の方がぶっちゃけ手取り良かったです」と会話しているのを聞いてしまった、とAさん。
「さぁ、どうだろ。私の友人の旦那さんは本部の社員だけど、年1で海外旅行行くって言ってたし、それなりに余裕あるのでは」
まだ若い社会人の金ない~っていうのは、他人の境遇をよく知らんで言ってる事もあるからなぁ。
なんて話から、その私の友達がY市(都会)に住んでるって話になり、「Y市と言えば、Cさんの愛人の住んでる所ですよ!」とAさんによるCさん凄すぎ伝説になる。
Cさんというのは、50代前半か半ばくらいの男性で、三年くらい前まで当店の夜勤で働いていたんだけど、まるで女向けのちょっとエッチな小説の登場人物みたいな人たらし・女たらしだったのだ。
Cさんがめちゃめちゃ女好きだという事は私も知っていたのだが、行く先々に愛人がいて、しかも貢ぐ方じゃなくて貢がれる方だというのは、Aさんに聞いて初めてしった。で、そのCさんの愛人の一人がY市に住む裕福で美人な女性で、Cさんは車でわざわざ逢いに行くんだそうだ。んで、逢引きの翌日だか翌々日にCさんがAさんに語ったこと。
「Y市ってめちゃめちゃすごいんですよ。道路がバーンと広くてさ、しかも高級車しか走ってねぇ! 俺の【(車種)】なんかオモチャに見えらぁ」
あー、【(車種)】って、買うと高いけど高級車っていうよりかヤン車みたいな認識のされかたしてて、車にちょっと拘りのある庶民が背伸びして買う物って感じだよねー。
車の事はいいとして、Cさんのバイタリティーがマジですごくて、一番近い所だと某市の中心街の影の支配者とか不動産王とか言われている奴の女にも手を出していたりするのだが、その女性と逢い、夜遅くに家に帰って朝まで寝ず、日が出たら頑張って娘さんの運動会のための弁当を作り、奥さんと娘さんを送り出してからちょっと寝てそして運動会を見に行く、とかいう無茶苦茶をアラフィフなのにやってのけるという。
「すごい、私なんか最近ちょっと睡眠不足しただけで不整脈で心臓止まりそうなんですけど」
「俺だったら面倒臭くてやってらんないです」
はぁ、こんなんだから我々は、しがないコンビニ店員として平坦な日常を送るだけなんだなー。
バイタリティー溢れ過ぎで死ぬほどモテまくるCさんだが、どんな平成スーパーダーリンなのかというと、実態は、昼間のスーパーで買い物してるとたまに遭遇するおばちゃんみたいな人なのである。ほら、よくいるじゃないですか……、こちらが納豆とか手に取って賞味期限を確かめていたりすると、同じように品定めをするふりをしながらスススと近寄ってきてブツブツと独り言を言い出す、なんか気になるおばちゃんが。ちょっと独り言に反応すると堰を切ったようにめちゃめちゃ話しかけてくる……。
Cさんも人が視界に入るや何かぶつぶつと呟き初めて、人がリアクションするのを待つ、待ち伏せするタイプのハンターで、その手口で女どころか老若男女をホイホイ釣ってお友達になってしまうのだ。そのぶつぶつ言ってる様はなんかちょっと気持ち悪いんだけど、釣果が凄すぎるんで何とも言えない。
具体的に言うと、帰社時挨拶されない、女性職員から膨大な仕事を振られて残業になりかけても見て見ぬふりをされる、などなど。
去年若い臨時職員が部署の全員にチョコを配り両手で抱え切れない程のお返しを貰い次年度の業務をGETしていた。下らない仕事だが、継続してボーナスが入ればデカい。
自分も前例に倣うべきだと、倣わなければこのクソ狭コミュニティの中では村八分に遭うだろうというのは想像に難くなかった。
バレンタインとは謂わば職場での立ち位置の奪い合い、コネとエゴが右往左往する一大イベントなのだ。
ちょっと仲の良い職員には色を付けた商品を、何なら業後こそっと手渡す。
なので、異動前の部署へ突撃してバカ高いお菓子をバラ撒きたい。
一部の人は私を思い出すだろう、女性職員の中で爪弾きにあいながらも「家族のようで楽しかった!」と最近見聞きした推しの挨拶をそのまま流用した私を。
仕事が逼迫し上司にブチ切れ、しかし本心では仲良くなりたくて趣味の話を合わせていた奇怪な言動を繰り返す私を。
何故ならその部署のエリート新人は今の部署の二十代新人と内通しており、夜な夜な呑み歩いては赤提灯の下、頬を染めている。
私はその人間関係に一石を投じるのだ。
まるで全人類を愛するが如く、博愛主義者の如く身銭を切って返報を求めないが如く、貞淑な妻の如く、三月のイベントなど何も知らないかの如く、配り続けるのだ。
歴史に大した名も残しはしない、細やかな私の愛のプレゼントに一同顔を歪めるがよい。