2025-11-26

フリーランスITワナビーだった44歳公務員マクロおじさんなんだが、遂に我が砂漠にもタタール人が襲来し俺は英雄になろうとしている

DXの波が襲いかかってきている。

それはまさしく騎馬民族の襲来の如くに押し寄せてきていた。

刻一刻と我々の領土を踏み荒らさんと破滅足音が大きくなる。

昨日までと同じ今日を送れた可能性が遠い過去へと吹き飛ばされる時代の風のなんと激しいことか。

俺は絶望している。

この巨大な怪物に対して「さあ、今こそお前が先陣を切るときだ。旗を振りかざし我らを導くのだ」とばかりに前へ前へとおしやられていく。

やればやるほどに絶望しかない。

私が暮らしてきた場所よりずっと組織の中核によった場所で決められた業者システムは、我々の仕事とは見事に噛み合っていなかった。

談合があったのか、入札の悲劇か、仕様が間違っていたのか、要件定義杜撰だったのか、これから取り変わっていく地盤のズレを土台工事で誤魔化せよという無理だけが残されている。

俺はもう無理だ。

きっともう俺達は無理だ。

みゆく船から逃げ出したい気持ちの中で「44歳公務員マクロおじさんがここで逃げたら、今もらっているたかが700万円の年収すら一生もう届かないんだぞ」と自分を脅して踏みとどまる。

もう終わりだ。

俺の人生は終わったんだ。

終わっていたんだ。

逃げることも出来ない。

進んだ先に栄光もない。

苦しみと責任けが積み上げられ、自由創造は取り上げられた。

助けてくれ。

からないんだ。

終わりだ。

あと10年早く逃げ出していれば、あるいは・・・

そう思いながら何年過ごしたのか。

ずっと氷河期が続いて欲しかった。

ずっと皆絶望の中で生きて欲しかった。

ピョンピョンと転職を繰り返す手に職のある者達が恨めしい。

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