東京女子流アーティスト宣言(素人テープ起こし) | カピバラ日和

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東京女子流が大好きです。

 今日、女子流のアーティスト宣言がUstreamで配信されたので、その内容をざっと文字に起こしておきます。一字一句正確ではありません。ちなみに敬称略です。すみません。


 *アーカイブはこちらですっ 「アーティスト東京女子流 宣言へ」  



佐竹:

 「東京女子流アーティスト宣言へ」というタイトルで、内容というか、細かい部分をライブのMCでは伝えきれていない部分もあるかと思い、メンバーからだけでなく、スタッフ側からもお伝えしておきたいと思ってこのような場を設けています。

 昨年の5ヶ月連続赤坂Blitz,渋谷公会堂,大阪BIGCATのステージを通して、ずっとライブにきてくれた方には、東京女子流の方向性が絞れてきたのが分かってきたかなと思います。特に渋谷公会堂は「カワイイ満載見納めParty」「Step up to th next stage」ということで、「切り替えてくるよ」ということをお届けできたのかなと思います。そのライブは楽しく見届けて頂けたかと思いますが、MCではそんなに説明できていない。これからも変わらず頑張っていきますみたいな感じになっておりましたので、いったい何が東京女子流の中で起きているのか、伝えていければと思います。大阪BIG CATで庄司芽生が話したMCが印象的だったと思うんですが、”アーティストとして頑張っていきたいと思います”と、あいさつさせて頂いております。 

  「2014.12.30 大阪BIGCATでのMC」  


佐竹:

 2010年1月1日から、そもそもガールズダンスアンドボーカルグループということで、東京女子流はスタートしています。よく言われるアイドルというものは、東京女子流は名乗っておらず、今も昔もこれからも、特にアイドルを目指しているグループではないことは、詳しい方はご存知かと思います。

 では改めてなぜ今アーティスト宣言になるのかというと・・・結成からもう5年周年を迎え、6年目を迎えるのですが、その間いろいろありましたね。山邊さん、何かありますか。思い出に残ってる、暗めのこと。


山邊:

 暗めのことですか?3rdツアーです。


佐竹:

 やっぱりそうですよね・・・。今、一生懸命楽しく活動できておりますが、2013年に行った3rdツアーが、かなり苦しんでツアーをこなしてしまいまして。ドキュメンタリーという形で商品も出ているんですが、体調不良とかを連発させてしまい、本来ライブで魅せていかなきゃいけないグループが、期待に応えられない、逆に失望させてしまった、ということがありました。

 *『TOKYO GIRLS' STYLE LIVE AT BUDOKAN 2013 (TypeB)』  Disk2(Blueray)に収録


 


 2013年に一回、自信が崩れ落ちたんですよね。(2012年の)武道館の1回目、そして忙しく9nineさんと一緒に回ったアイドル乱舞とか、イケイケでライブをガンガンやってきたんですが、そのあとの13年のツアーでボロボロになりまして。正直、その時は「どうする?」「どっかで東京女子流やめようか?」という話もして。「解散に向けて準備するか」とか、メンバーいろいろ話し合った結果、「やろう」と。「まだやろう」と。「時間かかるかもしれないけど頑張って取り戻していこう」、そういう活動をはじめて、2013年の(2回目の)武道館から一つ一つ一年間頑張ってきました。そして2014年は、自信というほどではないですが、活動のペースは取り戻せたかな、と思います。メンバーも東京に出てきて、これからどうするか、メンバーと話し合った結果、より一層、当初の「ダンスアンドボーカルグループ」というのを突き詰めていきたいということになりました。それが、庄司さんの「アーティスト東京女子流」発言につながっている、というわけです。

 メンバーと基本的なことを確認して、メンバーは変わらずアーティストを目指してやっていこうということになりました。もう目指すじゃなくて、アーティストとしての心構えで活動していかなきゃダメじゃないか、と。もう高校を卒業するメンバー(山邊未夢)も出てしまうので。2015年は、メンバーの目指すところにスタッフとしてもアシストできるように意識を変えていこうかなと。どちらかというと今までは、メンバーにスタッフ側から「こういう風にしよう」「ああいう風にしよう」と言ってきたけれど、これからはメンバーの「こうしたい」「ああしたい」に応えていくように、チーム女子流は切り替えていく年にしたいな、と思います。

 思い返せば、内々的には「東京女子流プロジェクト」は「アーティスト育成プロジェクト」なんだな、というところです。当時小学校5,6年の子たちをピックアップして、この子たちにどのくらいの才能が当時あったのか、芽も何も出ていないような子たちで、「どうやって歌を歌わせてどうやって踊らせていくの?」と周りから言われるところからやってきたわけで。「ごく普通の小さい子たちを将来アーティストにできるんだろうか」というのが裏テーマだったりしています。2014年と2015年のこのタイミングで、教育のステップから本人たちの成長のステップに変わっていく。そういうお話をさせて頂いております。

 これをなぜ喋るのかというと、意外とこういうことはサラっとやるよりも、区切りをつけたほうがメンバーの心構えもギュッとなるし、スタッフももちろんやっぱりそれに応えていこうとなるし、対外的にも中途半端にならないようにしていきたいな、と思ったからです。

 やまべはどういうアーティストになっていきたいと思っていますか?


山邊:

 女子流が5人で目指してるアーティストさんがいるんですけど、その人みたいになるには表現力とかスキルとかまだまだ足りないと思うんで。今はメンバーが一緒の寮にも住んでるし、結構常に5人で行動しているので、5人で目指したいところを共有しあって、明確にしていって、女子流にはデビュー当時からアジア進出という目標があるんですけど、日本だけじゃなく世界とかアジアのみなさんに認めてもらえる素敵なカッコイイグループになれるように頑張っていきたいと思います。


佐竹:

 ここから戦略的な話になるんですけど、女子流のアーティスト宣言は「脱アイドル」という見られ方になると思います。メンバー自身は変わっていないんですが。女子流のこれまでのスタンスとしては、アイドルと言われるのはお客さんの自由である、と考えてきました。嫌なことでもダメなことでもないと。ステージを頂けるところはアイドルイベントにも出て行くというスタンス。昨今、アイドルに注目が集まる中で、「アイドル」の呼び方が、その人にとっての「アイドル」という敬称ではなく、「ジャンルとしてのアイドル」という呼び名の方が強くなってきたと思います。一概に今、「東京女子流がアイドル」と言われたら、いろいろなアイドルがいる中で女子流を指すことになって、「なかなか大変になってきたな」と思っている、チームです。
 たくさんのアイドルフェスに呼んでいただいて、全部ではないけれど出させて頂きました。2014年なんかはトリも何度も出させていただいて、ありがたいステージをやらせていただいたんですが、ジャンルとしてのアイドルというのが強くなってしまっているぶん、トリを務めてみると、このアイドルフェスを東京女子流の世界観で締めくくってしまっていいのか、と悩むことが多くなってきました。トリを務めさせて頂いてよかったこともあったと思うんですが、これをこの先やり続けるのは苦しくなってくるかな、と思っている部分がありました。ジャンルとしての「アイドルシーン」を東京女子流が引っ張っていくというような未来はちょっと見いだせないな、と考えまして。「脱アイドル」という言い回しはあまり正しくないと考えているのですが、スタッフ側は女子流はアイドルとしてはやっていかないようにしようと考えています。

 その中で何をしていくというか、アイドルフェスに出演はやめようと思います。アイドル専門誌への露出もやめようと思っていますこれらは3月いっぱいまででとりやめようかな、と。ただ、移行期間でして、3月いっぱいまではハマるところは入れています。この5年間いろいろ、オファーを頂いていて行けなかったアイドル甲子園さんとか。

 逆に4月以降は、より音楽活動に特化した形でやっていきます。今は楽曲制作、まだまだこれからと思いますがライブ制作にも関わってもらって、自分たちの世界が作れるようにしていきます。

 映画、ラジオ、バラエティ番組MCはこれまでは東京女子流全体で受けていたこともありますが、今後はメンバー個別でも考えています

 海外活動について。アイドルとアーティストが違う感じで聞こえるのは日本特有かな、と思っています。海外ではアイドルとアーティストは区別はないという認識です。海外活動では、アイドルとかアーティストとか関係なく活動していきます。日本においてはある意味特殊な時期で、アイドルというジャンルが確立されつつありますので、違いますという戦略をとろうかなと思います。

 ここからは、A&R的な話を。今、メンバーと楽曲を作成していて、山邊さんが作詞をしているTGS47ですね。逆に作っていく音楽をどうやって聴いてもらうか。今まではCD売んなきゃいけないとかでCDを売ろうとかありましたけれど、本来であれば一生懸命メンバーが作ったものを一生懸命聴いてもらいたい。なので、音楽を広めるという原点に立ち返って、斬新な、世を変えるような発想ができないかと、神が降りてこないかと思っているのですが。握手会とかサイン会とかで数字を伸ばしちゃうけど、それは否定はしないけれど、その時間を費やすなら、他に音楽を伝える努力をしてもいいのかなと思います。音楽って、CDだけで聴くものじゃないし。他の方法で聴いてもらうほうがいいかもしれない。これからは私がアシスタント的な立場としてやっていきたいです。

 ここで、ベストアルバムを出します。3月11日、山邊作詞シングルにぶつけて、リリースしたいなと思います。First Best Album「キラリ☆」です。これまでデビュー曲「キラリ☆」はアルバムのタイトルにしてきませんでした。なぜFirstかというと、まだ5年10年とやっていくことを見越しての、First Bestとしています。キラリ☆を推し曲にすると、ひとみが小学校五年生のビデオクリップが出てきてしまうので考えなくてはいけないのですが。山邊さん作詞のシングル曲は、ベストアルバムに入れません。Count Three -TGS ver.-は、私の希望で歌いなおして収録したいなと。当時はライブでやりたいから試しに作ってみた感じなので。ライブで披露していくなかで、もはや最初の歌い方と違う感じがするので、改めて歌いなおします。TGSナンバー付けた方がいいかも。49にする?赤坂Blitzで披露したハードボイルドシリーズ(Game,existence,pale blue nocturn,Say long goodbye,A New Departure)はベストアルバムのTypeBのDisk2に収録します。アナログ盤に入っていたカップリングのRemixも一緒に収録します。BDには、ハードボイルドの映像作品とライブ映像もちょこちょこ入れます。3時間構想。


 *ベストアルバムの構成



<質疑応答>


Q「アイドルフェスに出ないということは、ライブの回数は減る?」
佐竹「単純に減るとは思いますが、ワンマンをやったり、私が関わっているJ-GIRL POP WAVEのプロジェクト絡みに出たり。あとは、フリーライブを増やしたり。」
Q「女子流の魅力にアーティストっぽさを感じていたけれど、具体的にこういうことです、というのがあれば。」
佐竹「アイドルというのと同じでアーティストというのは曖昧な名前だな、と思っています。もうちょっとメンバーと話さなきゃいけないんですけど、ここまで話す中では、ライブで一発で度胆を抜かれるようなパフォーマンスをしたい。ステージ上で主張するタイプのアーティストになりたいんじゃないかと。そこで何を磨きたいのか。技術スキル、アーテストとして発信できる力、あふれ出る魅力。私は、スターという言葉のほうが近いんじゃないかな、と。ミュージックスターというか。日本ではあんまりスターという言い方は消え去っていますが、アメリカとかアジアとかではスターといわれることがあるかな、と。メンバーが目指すのは、BoAが近いかな、と。BoAが5人いるようなグループは、鉄人ですよね。」


Q「今の形で続けていくと苦しくなるというのは具体的にどういうこと?」
佐竹「アイドルフェスとかですかね。いろんな楽曲の振れ幅とかパフォーマンスの振れ幅というか、そういうものがある中で、私たちを目指して、みたいな、私たちが先輩としてこうやってるよ、というのは言いづらいかな、と。私たちが目指しているのはアーティストかな、と。アイドル引っ張ってます、と言えないな、と。」
Q「そこから出て、新しいところにチャレンジしていく、と?」

佐竹「いずれにせよチャレンジしていかなくては、という前提はあります。」

Q「知らなかった人たちに音楽を届けていく、ジャンル的なのか、リスナーの人たちなのか、こんな人達に振り向いてもらいたいとかありますか?」
佐竹「現時点ではまだ無い、と言っちゃいます。楽曲制作をする時点でこういう人達に聴いてほしいとか本人たちには考えてほしい。山邊さんはどっちかと言うと、本来より前倒しで制作に入ってもらっています。こちらから指名して、山邊的にあるでしょう、五年間の想い、みたいな。もうちょっと楽曲としては本人たちがイメージするリスナーに向けてこういうのを聴かせたい、パフォーマンスで魅せたい、というのをベースに楽曲制作に入れるように今後していこうと思っています。3月11日のシングルは山邊さんが作詞していますが、実を言うとその先にそういう曲が生まれてくるということです。」
Q「女子流の楽曲は松井さんというイメージがありますが、新しい人たちに向けて、拡がりをもって、新しい人を入れていくというのはある?」

佐竹「それは考えられると思います。でも、そもそも東京女子流というアーティストを目指して作っていますので、松井さんが入らなくなるとかないかなと。松井さんのところにメンバーが入っていくという。」

Q「いわゆるリリースイベント的なものは今後どういう風に?」
佐竹「シンプルになると思います。色々な会社の事情とかでてくるので、その時にどう判断になるか分からないんですけど・・・そんなに複数枚買わせるようなことはしたくないな、と。」
Q「アイドルがブームなのは売りやすいのが理由かと思います。別の道がないからこんなに盛り上がっていると思います。案はまだ降りてくるのを待っている?」
佐竹「斬新な案は降りてくるのを待っているのですが、基本的に他のアーティストさんと同じ形になるかと思います。アイドルシーンに寄っているのは、CDを売りたいだけというか、熱いファンがいるから、盛り上がっているんだと思います。女子流も一生懸命作ってきた音楽が、その人たちに広めてもらったと思っています。そうじゃなきゃこんなにライブできなかったし。」


Q「渋谷公会堂は昼と夜で全くセットリストが違ったんですが、封印される楽曲は決まっている?」
佐竹「封印する可愛い楽曲はなんなのか。だいたい決めてはいます。あんまり明確に答えてもなんだな、というのはあります。自分から説明しようと思っていたのは、おんなじキモチ,頑張って いつだって 信じてる の2曲に関しては、しばらくやらないつもりでおります。これらは外すことができない名曲で、数々の音楽フェスの最後を締めたおんなじキモチ、女子流の最後を飾る頑張っていつだって信じてるで大爆発するみたいな。その気持ちと印象が強すぎて、この2曲を歌い続けるのは一旦やめようと。この曲は女子流だけでなく、アイドルシーンでもたくさんの人に歌って踊ってもらったり、カバーしてもらっている曲ではあるので、逆に歌ってもらいたいという気持ちはあります。彩乃、小6だよね。最初に聴かせて、感想を一番最初に聞いたんだよ。小6の小西彩乃的にはキラリ☆はユルイ。バンバンくるやつはないの?って雰囲気があったんで、おんなじキモチはどう?ってきいたら、おんなじキモチのほうがいいって。」

庄司「彩乃とひとみが最初に聴いてて、英語あるよ、英語英語って!」

新井「衝撃的だった~」

小西「思い出深い曲ですねぇ~」

Q「しばらく歌わないというのはメンバー的にはどんな気持ちですか?」

庄司「いろんなイベントでたくさん、たぶん一番歌わせて頂いていた曲なので、今度どうやってライブを盛り上げようかとメンバーでも考えているんですけど、今回切り替えをするってことで、成長して改めてやれば見え方も変わってくると思うので、やらない期間はありますけど、その間はCDとかで聴いてもらって、また成長して良さに触れてもらえれば。」

佐竹「カバーしたい人とか、オケが欲しい人には送ります。おんなじキモチのトリビュートアルバムとか作るか。」

山邊「面白いけど・・・ちょっとキツい・・・」

佐竹「アリかなぁ・・・来期の編成計画にちょっと入れておこうか・・・」


Q「おんなじキモチは女子流のアンセム(シンボル曲)として扱われてきた。代わる曲は想定されている?」
佐竹「A New Departureとか、そういう感じに使ってますからね。」

庄司「一体感。」

佐竹「100%同じ要素を持っている曲はもってないですね。本当によくできた曲です。そういう曲を作ろう、というタイミングには、そういう曲も造ります。」
Q「4月以降、ある種のビジュアルイメージとか。これまでなかったアーティストロゴを作るとかは考えている?」
佐竹「戦略的には考える可能性はあります。ああいう風に見せていこう、そういう時に、こういうビジュアルにしたほうがいいよね、とか、こういう髪型にしたほうがいいとか。」

Q「黒髪で清楚な感じがいいって人もいるんですが」

佐竹「4月からガラっと変わることはないです。作品を出す時のビジュアルイメージで変える可能性はあります。黒髪ストレートが海外から反響があることも知っているので。なので・・・分かんないです。個々個性的にしたほうが東京女子流が出したい世界観がでるのか、揃えた方が出るのか、見つめなおしていこうと思います。」

Q「今日こうしてこういう発表をするというのは去年決まったと思うんですが、どう思いましたか?」

佐竹「路線を変えるという話はしてなくて。こういう風に発表してるのはスタッフ側が考えてやっていることです。メンバーが考えてきたことを一個一個やり始めているっていうだけです。」

山邊「個々で考えていることは今まで共有してなかったんですけど、上京してきて五人で話すことが多くなって、今後の活動とか話し合う中で、東京女子流像が同じだったというか、更に向かいたいとことか五人の気持ちが集まって強くなった。」

庄司「はっきり切り替えていくということに、メンバーも納得しました。やってることは変わりないんですが、より分かりやすくやっていくには必要かなと。反論とかは特になかったよね。」

佐竹「メンバーの活動を促進させるべくスタッフ側が区切っていく感じです。メンバーだけで考えると経験が少なかったり、方向が定まらなかったり、そういうのがあるので、成長させていくには必要と考えています。」





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 以下、私のつまらない話となりますが。



 私としては、ついに語られたか、という気持ちです。


 最初に女子流にハマったときに感じた魅力は、年齢不詳の時期に特有のものだった気がします。年齢不詳の少女がやたら大人びた楽曲を歌うというアンバランス感。しかし、年齢が追いついてしまう。

 それでも、過去の「カワイイ曲」を歌っても恥ずかしくないような、そういうものを越えて歌で勝負する存在になってほしい、とは願ってきました。

 今回は過去の楽曲を封印するということになりましたが、ライブでアイドル的なノリしか誘わないような曲は足枷になるだけという判断とも思われます。

 私もライブではその場の雰囲気で動いていく感じになりますが、それが唯一無二の女子流の楽しみ方ではないのかなと思います。

 例えば、錦糸町オリナスモールでの「コール無しライブ」。クラップだけだったけど、とても楽しかった。


 アイドルの定義を厳密にするとよく分からなくなりますが、例えば私がショッピングモールに買い物に来て偶然女子流のフリーライブを見かけた一般人だとして、ペンラを振って叫んでいるヲタクの集団を見るのと、クラップだけが響くようなライブを見るのとだと、前者はいかにも「アイドル」に思えるけど、後者は「歌手」に思えるような気がします。佐竹さんやメンバーが言いたいのって、そういうざっくりした感覚的な話なんだと思います。


 アイドルフェスにどのくらいお世話になったのか、私には想像もつきませんが、いつまでも義理立てして縛られるわけにいかないということかな、と。

 女子流の実績は間違いなくアイドル的な売り方の上に築かれているものかと思いますが、トップアイドルを目指しているわけでもないのに、アイドルシーンに居続けるわけにはいかない、という部分もあるのかな、と。


 ただ、楽曲制作の話のくだりは非常にとっつきにくいと感じました。

 アイドルというジャンルの一つの良さに、その多様性という面もありませんか?

 アイドルが大人びた曲をやってる。アイドルが曲を作ってる。それが付加価値になるのがアイドル。

 アイドルではないという宣言をするということは、女子流にはその付加価値の、いわばオマケの部分だけをもって旅に出るのと同じなのかな、と。

 だからハイレベルな楽曲に関する取り組みがはじまるんだと思いますが、なんかそれって、今まで肩の力を抜いて聴いてきた女子流の音楽と違う、みたいな感じもしました。

 音楽にこだわって、それを広めていってほしいという気持ちは変わりませんが、さあどうやって届けるか、みたいな作り手の裏の感情みたいなものが感じられてしまうと、音楽シロウトの私としては、ちょっと構えてしまうかもしれません。


 とにかく、3月のリリースを指折り数えて待ちます。


 ベストアルバムというのは、色んな人が待っていた一つの女子流の区切りだと思うので。



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補遺




<関連記事>


・ドワンゴジェーピーnews 東京女子流「アーティスト宣言」アイドルフェス、アイドル専門誌は出ない方向  


・ドワンゴジェーピーnews 東京女子流「アーティスト宣言」の歴史的一夜   (これは渋谷公会堂でメンバーが宣言したことを受けての記事)


・エキサイトニュース 東京女子流「アーティスト宣言」アイドルフェス、アイドル専門誌は出ない方向

・エンタメNEXT 東京女子流が"アーティスト宣言"!今後アイドル活動は縮小へ  

・DMM NEWS 突然の脱アイドル宣言をした東京女子流を巡って論争が勃発!  

・Real Sound 東京女子流”アーティスト宣言”が起こした波紋 岐路に立つグループの戦略を読む

・朝日新聞 あぁ、アーティスト宣言「東京女子流」アーティスト路線転換に波紋


 基本的にニュートラルな記事が多いですが、DMMの記者の何も分かってなさは女子流の知名度の低さとこの宣言の解釈の難しさを端的に表しているかと。突然の宣言でもないし、メンバーはずっとアーティストって言い続けてるから。今や佐竹さんよりアーティストという言葉にこだわってるから。




<論評>


・BLOGOS(わんこ☆そば氏) ”アイドル”が”アーティスト”になりたがるのは、アイドル版”アタリショック”の予兆か  

 佐竹さんのいう「アイドルシーンを引っ張っていく未来は見えない」状況をよく説明していると思います。アイドルシーンのイメージって一般には「ロリコン」「あくどい商売」「枕」などそれこそ偶像化しつつある中で、今後暴走して、音楽シーンから見棄てられるのも想像に難くない。だとしたら、義理立てして心中するのはごめんですね。アタリショックのくだりは知識が無いのでよくわかりません。


島田元氏(twitter)
 アーティストとアイドルの扱いについて、この考えに近いです。日本のアイドルがかなり硬直的なものになっている。カテゴリーとして固まっているという意味で、必ずしも悪くはないとは思いますが、その弊害から逃れるためには、たとえ業界に後ろ足で砂をかけるようなことと思われても、舵を切らないといけないってことなのかもしれません。



<編集後記的なもの>


・ガチ恋! 東京女子流ディレクターS竹さんに「アーティスト宣言」のあれこれを聞いてきましたよ

・まんたんウェブ <東京女子流>アーティスト宣言の真相 メンバーとスタッフが裏側語る


また、USTの様子はつべ にもアップされています(非公式)