今日は、『
大いなる幻影』で知られる
ジャン・ルノワール監督の誕生日である。

生誕
130周年になる。
ジャン・ルノワールが今から70年前に監督した『
フレンチ・カンカン』。

『
大いなる幻影』にも出ていたが、ジャン・ギャバンの渋い演技は格別。
美女と個性的な俳優たちの乱痴気騒ぎ(ドタバタ劇)も最高!
有名歌手も登場する。

その場の恋に命を削る大人たちの様子は、日本人の私から見ると、完全にエンターテイメントであったが、フランスに来て、実はこれがあちらこちらに現実に本当に存在する世界なのだと知った。
こんな情熱的な恋愛をしていたら、仕事なんて手につかなくなるのではないだろうか。
それとも恋愛も仕事の一部をなしているのか。
ジャン・ギャバンは女性関係が奔放だったが、いくら実生活で女にだらしなくても、映画の中では渋くきまってしまう。
でもやっぱり、芸能界は芸能界、映画は映画。
結婚した後は、謙虚に堅実に。
「
不倫は文化」なんて、おかしい。
神様に誓った後に、罪を犯してはダメ。
ちなみに、ジャン・ルノワールは、印象派、ポスト印象派画家で知られる
ピエール=オーギュスト・ルノワールの息子。

『
都会のダンス』と『
田舎のダンス』
こんな美しい絵を描ける父を持つと、あんな美しい映画を作れる息子が生まれるのか、と感心してしまう。
日本だと、「蛙の子は蛙」と言って、少々ネガティブな意味合いで話されるが、フランス人の血筋をたどると、「
さすが、鷹の子は鷹!」と叫びたくなる。
日本でフランス人俳優と言ったらアラン・ドロンだった。

フランス人俳優って、なぜかみんなセクシーなのは、お国柄なのだろうか。
別に美男子でなくても、みんな色気がある。

我が家では、
今年生誕
120周年を迎えた
ジャン・ギャバンや
今年生誕
110周年を迎えた
ルイ・ド・フュネスが、今アツい。
特にルイ・ド・フュネスは、子供たちが大好きで、ほぼ全作(100本くらいある)を制覇した。
(私は十分の一くらいでギブアップ)

現代に見ても、必ず楽しめる。
現代のSNSやハリウッド映画に疲れた人には、昔のフランス映画がおすすめ。
まあ、仕事に疲れた日本人には、しんどいかもしれないけれど…
(私は9割がた寝てしまう…フランス映画好きの方、ごめんなさい。本当は面白いのだけれど、疲れには勝てない)

『後ろ姿の横たわる裸婦』
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