1956(昭和31)年に施行された売春防止法で姿を消した「遊郭」がテーマのトークイベント「光と影の文化、遊里をゆく」が11月2日、千秋公園内の貸席・香雲亭(秋田市千秋公園)で開かれる。
官民協働で美術展覧会や文化がテーマのトークイベントなどに取り組むあきたアートプロジェクト「あきたまちなか大学」の一環として開く同イベント。
4回目を数える今回は、遊郭に関する著作もあるフリーライターの井上理津子さんと遊郭史研究家の渡辺豪さんをゲストに迎え、歴史に埋もれ、日頃語られることの少ない「影の文化」としての「遊郭」について、史実を踏まえながらトークを繰り広げる。同貸席のおかみ・中村富子さんも参加する。
2年ほど前から遊郭に関する調査・研究を続け、同イベントでモデレーターを務める小松和彦さんは「全国の遊郭跡を巡りながら、地元の人に話を聞く中、記録には残しにくいような貴重な証言も得た」とし、「身売りや性的虐待など、現在では考えられないような人権上の問題があった遊郭は、一方で、芸術や芸能、ファッションや建築装飾などの文化も生み出しながら発展した。経済産業史の側面を持つ遊郭の歴史をひも解くことを通じて、現在の地域が抱える課題解決へ向けたヒントについても見えてくるのでは」と来場を呼び掛ける。
開催時間は18時30分~21時(開場は18時)。参加費は2,000円(郷土料理や日本酒などの飲食費込み)。参加には事前の申し込みが必要。定員40人。申し込みは同事務局([email protected])まで。申し込み締め切りは10月31日の12時。