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    【水生昆虫】アカマダラカゲロウかな?

    2023/ 06/ 19
                     
     彼が撮影したカゲロウについて個人的に同定作業を行ってみた、必要な情報はテールの数とサイズ、羽化時期と把持子の有無、コカゲロウのオスの場合はターバン眼の有無、そして体色の特徴が如何に残されて居るか、時折脚に斑紋があったり模様の有無で判別しなければならない場合が有るので願わくば足もよく見えて居ると望ましい。
    (追加。腹部もよく撮影する事が望ましい、横からでも。腹部の底面が赤い者も居る。マダラ系に、卵が入っているとまた色が異なる者も居る。)
    (追加2。欠損テール等は多分付け根が有るので是非撮って欲しい。今回は欠損無し。)

     そして蜉蝣に関してはそんなに資料も画像も揃わないので、まともな価格で売られてすらない釣り人社のあの本3冊を借りて同定を進める、ネットはほぼ当てにならない。ホントは本欲しいんだけれどね…。


     例の本だ、此れ以外の資料は知らないが今後探さないと行けないな。勿論僕の素人の同定なのでほぼ間違って居る同定だとは思って居る、此れだけ種類が居てまともな蜉蝣だけの図鑑が無いし、情報量は極少ない。当てずっぽうの同定。


     扨今回の蜉蝣についてだが、先ずは見てみよう。

    ssnP6150173.jpgssnP6150176.jpg


     同一個体だが早朝に居た個体なので多分光を当てて撮ったと思うが、当たり加減で相当色味が違うから体色は一方だけを見てはならない。両方をよく見るしかない、文章での表現には差が付き纏うので『褐色』と言われた時右の方ばかりを見て居ると引っ掛かる、多分。

     取り敢えず把持子が無いのでメスだ。
     そしてテールは3本。運良く体に欠損の無い個体なのでとても見易い。
     此の背景の窓の鋼鉄?は正方形の2cmなので、僕は直接見られなかったのだけれどサイズは本体だけで1cm未満5mm以上、其れこそ7mm~8mm位だと同定した通りに近くなる。よく居る個体ではあるらしい。
     多分脚の斑紋?も観た、恐らく節の所が少し黒い、そして何よりトビイロやチラの様に脚が其処迄は白く無い。


    ssnアカマダラの映像スクショ


     此れが映像のスクショ、もしかしたらサイズ間違いも有るかもしれないけれど多分7mm付近は持って居る…筈。此の条件に合致する者を本から探し出すと2体の候補が出て来た。

    1、アカマダラカゲロウ
    2、トビイロコカゲロウ

     コカゲロウ類はオスがターバン眼を持つ種類で小さいのが特徴、本当に小さい種類がたくさん居て、其れこそ5mm付近から下も居るかもしれない。居たっけな…。


    ssnP615018拡大4

    ssnP6150173拡大


     因みにアカマダラはコカゲロウと同じタイミングで羽化する事も有るらしい(混じって水から出て来る)ので、コカゲロウと間違い易い。ギリギリ大きさはコカゲロウにならない程度だとは思う…但し本に載って無い様な種類で有れば僕の同定した個体は誤りである。
     アカマダラはアカマダラ科でトビイロコカゲロウはコカゲロウ科なので其処は大分違う。其れにコカゲロウ系はかなり小さい身なので、少し作り自体に小ささや、コカゲロウっぽい腹部の短さを感じる事が多いのだが、此の個体はどうもそうでは無い気がした。


     そしてトビイロコカゲロウの成虫は約4.5mm。
     アカマダラカゲロウの成虫は約7mm。
     窓の鋼鉄は正方形の2cmで一辺も2cm…だと思う、其れでさっきの見え方だと多分4.5mmと言う本体の小ささでは…多分無いとは思う。多分。


     なので僕は此の6月中旬の早朝に居た成虫個体を『アカマダラカゲロウ』だとした。

     他候補は
    ・ネイブルコカゲロウ(2)
    ・(仮称)ジェイコカゲロウ(2)
    ・サホコカゲロウ(1)
    ・キナリコカゲロウ(1)
    ・シロハラコカゲロウ(1)
    ・エラブタマダラカゲロウ(1)
    ・(仮称)マロンコカゲロウ(1)
    ・ヨシノコカゲロウ(1)
    ・トビイロコカゲロウ(3)

    が有った。『脚が白い』、『テールの本数が合致しない』、『色が違う』、『サイズが違う』等の似通った理由で全て除外された結果だ。基本的にはコカゲロウに似ている気がする、小さいのも影響が有る。そして『脚の斑紋の有無』と『腹部の色特徴』も大事だったが余り腹部は優先的に撮影されて無かったので少し難しかった
     因みに他候補の名前の末尾について居る数字は、其れが載ってる例の本の巻数だ。1,2,3で載る個体が違い3はカゲロウよりトビケラやカワゲラ等が多い記憶が有る。そちらには余り興味が無くて読んでは無い。


     アカマダラに関しては広い時期で羽化が見られるらしいので、コンビニの明りに釣られて居る個体を探すのもきっと楽しいだろう。カゲロウは刺しもしないし噛みもしないし、意外と逃げない個体が多いのでとても観易く可愛らしい。僕は残念乍らもう人前に出られず自分で探しには行けないのだが…アタ君が持って来る画像を観る位は出来る。

     面白い個体だと腹部を器用に曲げてふりふりと振る者も居るので是非見つけたら触れない程度に少しだけ悪戯するのも楽しい。相手は3憶年?位前から居る大先輩なので一寸のちょっかい位大目に見てくれる、見て無いと思うけれど。
     其の個体は赤っぽく、そんな大きくは無い。本体が1cm行かない位だった筈だ。


     期待の無い同定作業は以上だ、間違って居ても正しくても嬉しい。何故なら蜉蝣について教えてくれるニンゲンに出逢った事が1度も無いからだ。全て自分で調べた、誰とも知り合えないので正解が用意されない。
     まあ、其れでも良い。