少年たち A面
2015-06-01(Mon)
さて、やっとこさ「フォーリーブス音源レビュー」を再開できます。
今回は少年たちです。最近ではジャニーズジュニアの子らでリメイクされているようですね。
おおおおおおお、このジャケ写の耽美なこと。どこの竹宮恵子作品ですか。

裏ジャケではコーチャンの不良の匂いのする顎のラインや、ター坊の少女のような華奢な体つき、マー坊の野性的な目つき、そして、トシ坊のあんたどこのパタリロに出てくる美少年ですかな佇まいは今でもきゅんとくる女性の皆さん多いかと。
A面はこの5曲です。
・ヤング・サプライズ~少年はいま何を考える~
・なぜっておいらに聞くのかい
・抵抗のうた
・ある晴れた朝
・ぼくはあそこで
冒頭のヤング・サプライズ~少年はいま何を考える~は聞くたびになぜか心がざらつきます。
少年たちの荒れた心境を代弁するような演奏と少年院の中の少年たちの怒号と冒頭から不安感を煽ります。
でも、よく耳を澄ましてみると怒号やモノローグは天井桟敷の「邪宗門」を彷彿させます。…って、天井桟敷の皆さんが出演されていますね。
なぜっておいらに聞くのかいは寺山さんのジュブナイルモードが最大限に引き出された詩とどこか童謡のように懐かしくも物悲しい旋律が調和した曲です。
家出、早熟な恋、ここではないどこかへの憧憬、罪の回想、塀の中で夢見る自由とテラヤマイズム炸裂です。
1番をトシ坊、2番をター坊、3番をコーチャン、4番をマー坊、5番を全員が歌うことでそれぞれの役のバックグラウンドが垣間見えます。
特に3番、田辺という海沿いの街を故郷に持つコーチャンに密航船に乗ってどこかに行くことを夢見た少年の心境を謳わせるのは秀逸です。
抵抗のうたはJBテイストなファンクな曲に乗せて父親、雇用主、警察官への憤りをぶちまける歌。
ユーモラスなようでがなりたてる歌い方に少年の青臭くも激しい憤りを感じます。
詩は正直、なんだかなあですが、曲のファンクさはスパイスの香りすら漂いそうで、小粋なのです。
そして、少年たちのモノローグの中、一人、少年院という制約された空間にいて世の中の暮らしを知った少年が歌を披露します。
トシ坊です。しかもトシ坊作詞作曲。
どこかバーズを思わせるフォークロックテイストな曲に乗せられ歌われるのは、少年の背伸びした恋と煙のように消えた恋の終わりです。
江木さん、のちに書いた小説といい、詩といい、どっかシニカルで悲観的だよなあ。大人ばかりの世界で人の浮き沈み見ていたから厭世的なのかなあ。
でも、歌声は全盛期のオザケンみたいで、渋谷系全盛期に江木俊夫がいたならといたらん夢想をしてしまいます。
A面最後は僕はあそこでです。
前半の静けさ、後半の少年にふりかかる悲劇の動と静と動のメリハリが凄い曲です。
鳩、愛、夢。
少年が育んでいたものはみな殺され、奪われ、壊されます。
特に三番は七つの子がかぶさるように歌われており、それが物寂しさをなおさら明確にさせます。
さて、次回はB面です。少年たちの運命やいかに。
今回は少年たちです。最近ではジャニーズジュニアの子らでリメイクされているようですね。
おおおおおおお、このジャケ写の耽美なこと。どこの竹宮恵子作品ですか。

裏ジャケではコーチャンの不良の匂いのする顎のラインや、ター坊の少女のような華奢な体つき、マー坊の野性的な目つき、そして、トシ坊のあんたどこのパタリロに出てくる美少年ですかな佇まいは今でもきゅんとくる女性の皆さん多いかと。
A面はこの5曲です。
・ヤング・サプライズ~少年はいま何を考える~
・なぜっておいらに聞くのかい
・抵抗のうた
・ある晴れた朝
・ぼくはあそこで
冒頭のヤング・サプライズ~少年はいま何を考える~は聞くたびになぜか心がざらつきます。
少年たちの荒れた心境を代弁するような演奏と少年院の中の少年たちの怒号と冒頭から不安感を煽ります。
でも、よく耳を澄ましてみると怒号やモノローグは天井桟敷の「邪宗門」を彷彿させます。…って、天井桟敷の皆さんが出演されていますね。
なぜっておいらに聞くのかいは寺山さんのジュブナイルモードが最大限に引き出された詩とどこか童謡のように懐かしくも物悲しい旋律が調和した曲です。
家出、早熟な恋、ここではないどこかへの憧憬、罪の回想、塀の中で夢見る自由とテラヤマイズム炸裂です。
1番をトシ坊、2番をター坊、3番をコーチャン、4番をマー坊、5番を全員が歌うことでそれぞれの役のバックグラウンドが垣間見えます。
特に3番、田辺という海沿いの街を故郷に持つコーチャンに密航船に乗ってどこかに行くことを夢見た少年の心境を謳わせるのは秀逸です。
抵抗のうたはJBテイストなファンクな曲に乗せて父親、雇用主、警察官への憤りをぶちまける歌。
ユーモラスなようでがなりたてる歌い方に少年の青臭くも激しい憤りを感じます。
詩は正直、なんだかなあですが、曲のファンクさはスパイスの香りすら漂いそうで、小粋なのです。
そして、少年たちのモノローグの中、一人、少年院という制約された空間にいて世の中の暮らしを知った少年が歌を披露します。
トシ坊です。しかもトシ坊作詞作曲。
どこかバーズを思わせるフォークロックテイストな曲に乗せられ歌われるのは、少年の背伸びした恋と煙のように消えた恋の終わりです。
江木さん、のちに書いた小説といい、詩といい、どっかシニカルで悲観的だよなあ。大人ばかりの世界で人の浮き沈み見ていたから厭世的なのかなあ。
でも、歌声は全盛期のオザケンみたいで、渋谷系全盛期に江木俊夫がいたならといたらん夢想をしてしまいます。
A面最後は僕はあそこでです。
前半の静けさ、後半の少年にふりかかる悲劇の動と静と動のメリハリが凄い曲です。
鳩、愛、夢。
少年が育んでいたものはみな殺され、奪われ、壊されます。
特に三番は七つの子がかぶさるように歌われており、それが物寂しさをなおさら明確にさせます。
さて、次回はB面です。少年たちの運命やいかに。