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“4人チーム”の魅力

 先週土曜の『ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル』(@TBSラジオ)の特集コーナー「チーム男子特集」が凄く面白かった!!!

 言ってしまえば腐女子の方の「男のコ同士がチーム組んでるのは萌えるよね」って話なんですけど、特に後編の「理想のチーム男子は何人か?」という話は興味深かったです。ポッドキャストでも聴けますんで、是非どうぞ(前編/後編)。時間のない方は後編だけでも。



 さて、それを受けて自分が思ったこと。
 「チーム男子」や「チーム女子」に限らず、チームというものは漫画やアニメに欠かせないもので。
 福田先生とは逆に自分は、「チームとは“4人”がベーシックだ」と思っています。漫画描きとしても漫画読みとしても、“4人チーム”は非常に汎用性が高く様々な作品で使われている人数だと思うのです。



 代表的な“4人チーム”は何と言っても『幽遊白書』(幽助・桑原・飛影・蔵馬)。
 『幽遊白書』のチームの魅力は、4人それぞれがちゃんと残り3人との関係を持っていることだと思います。「主人公とその他」という組み合わせだけじゃなく、「桑原と飛影」とか「飛影とか蔵馬」の関係もものすごく濃密に描かれているのがイイんですよね。このバランスは“4人チーム”ならでは。

 同じ冨樫先生の作品の『ハンター×ハンター』も“4人チーム”ではあるんですけど(ゴン・キルア・クラピカ・レオリオ)、“4人チーム”として動いている期間は短かったために『幽白』ほどの濃度ではないなーと思います(もちろんそれが悪いというワケではありませんが)。


 『幽遊白書』の後にジャンプの看板作品となった『るろうに剣心』も“4人チーム”作品でした(剣心・薫・弥彦・左之助)。「え?恵や操は入らないの?」と思う人もいるかも知れませんけど、自分はアレは「4人のメインキャラ+準レギュラー」の作品だと認識しています。


 “4人チーム”のメリットは、「もう1人」ゲストだったり準レギュラーだったりを加えてもしっかりと成立させられるところだと思います。

 “5人チーム”だとこれがちょっと難しくなるんですね。



 原作ゲームは未プレイなので原作ではどうだか分かりませんけど、アニメ版の『シュタインズ・ゲート』はまさに「4人のメインキャラ+準レギュラー」という作品だと思います。岡部・牧瀬・まゆり・ダルの基本メンバー4人に、鈴羽やルカといった準レギュラーが時たまやってくる―――というバランス。
 『シュタゲ』のアニメは“4人チーム”の魅力をこれでもかってほどに描いている作品だと思います。4人それぞれの関係がしっかり描かれているところがイイですね。


 その他、最近のアニメで言うと……

 『とある科学の超電磁砲』は分かりやすく4人ですよね(美琴・黒子・初春・佐天)。
 『けいおん!』はスタートは4人(唯・澪・律・ムギ)で、後から5人目が加入という作品。

 『まどか☆マギカ』も実はスタートは4人という作品なんですよね。まどか・さやか・マミさん・キュゥベエの4人。ほむらは“チーム外”で動いているイレギュラーで、杏子はバックアップメンバー。途中からキュゥベエは仲間じゃなくて……となって、まどか・さやか・ほむら・杏子の4人チームになりました。




 まぁ、これは「4人チームの作品」を探してピックアップしているだけなので、そうでない作品ももちろん沢山ありますけどね。『ワンピース』なんかはとんでもなく大所帯ですし、スポーツ漫画はその競技の人数分のキャラクターは出てきます。スポーツ漫画は監督やマネージャーが入ることも多いか……


 “チーム”として動く話の場合、沢山のキャラが出てくるよりも少ない人数で濃密に関係を描いてくれた方が自分には好みです。そういう意味で、“4人チーム”というのは丁度イイ人数だと思うのです。


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 “4人チーム”の魅力は「4にも3にも2にも5にもなれる」ところだと思います。
 そのままだと4人、1人減ると3人、2つに分けると2人&2人、ゲストが1人入ると5人。福田先生の提唱する「素数論理」を考えると、4自体は素数ではないけれど引いたり割ったり足したりで素数になれるのが4なのだろうなと思います。


 いや、それを言っちゃえばどの数字にも当てはまりそうですけど(笑)。
 『けいおん!』の第1話は「唯1人」と「澪・律・ムギ3人」の「1:3」のバランスで進行するのですが、第2話のバイトのシーンは「唯・ムギ2人」と「澪・律2人」の「2:2」のバランスで進むという。『けいおん!』1期の前半(あずにゃん加入前)はこの「1:3」と「2:2」の切替を上手く使っているんですよね。

 第3話で唯の部屋で勉強するシーンは「律:唯&澪&ムギ」の「1:3」。
 第4話で海で遊ぶかどうかというシーンは「澪&ムギ:唯&律」の「2:2」。
 第6話で澪が本番前にテンパるシーンは「澪:唯&律&ムギ」の「1:3」。

 当然、「このキャラをメインの回にしたい!」という時には「1:3」にした方が目立ちますよね。


 あずにゃん加入後の“5人チーム”になると、この辺のバランスが凄く難しくなったなぁと思うことがしばしばありました。
 『けいおん!』で例えると色々と反感を買いそうなので『ダイの大冒険』で例えますけど、ダイ・ポップ・マァム・ヒュンケルまでは良いとしてクロコダインの扱いって不憫だよねーみたいなことです。クロコダインをレギュラーから落としてレオナを5人目に加えても大して見せ場もありませんでしたよね。最終決戦でおっぱい丸出しになるところ以外は!!


 『ドカベン』も山田・岩鬼・殿馬・里中に比べて、微笑三太郎の不遇さと言ったら!
 『聖闘士星矢』も星矢・紫龍・氷河・瞬の4人チーム+一輝という形だったと思いますし。
 『ガンダムW』もヒイロ・デュオ・トロワ・カトルが比較的仲良くしているのに五飛は相容れないカンジでしたし。



 “5人チーム”の分析も、これはこれで面白い気がしてきました(笑)。
 自分は戦隊モノを観たことがないのだけど、戦隊モノに詳しい人はこの辺の分析はまた違ってくるのかも知れませんね。 


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| 漫画読み雑記 | 05:30 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

いわばスネオ君のポジション?

 全てを観てるわけじゃありませんけど、戦隊モノだとたいてい一人か二人は仲間外れというか、ものすごく影の薄い人がいる印象です。
 それも六人目以降の追加戦士が出てくるより前から、五人組の時点で既に。

| kanata | 2011/08/08 12:39 | URL |

私もここ10年くらい戦隊ものを見ていますけど、影の薄い人がいる印象はないですね。
やまなしさんの書き方でいうと「1:4」で個人の回をやったり、「2:3」で意外な組み合わせでの掘り下げをやったり、満遍なく扱われています。
6人目が追加戦士として「○人+1」的な位置づけで加入する以外は、仲間はずれはいません。

まあこの辺りは個人の感じ方もあるでしょうし、やまなしさんも一度見て見ることをオススメします。
毎年一月ごろに変わるので、そのタイミングで。

| 通りすがり | 2011/08/08 13:52 | URL |

興味深い考察だなぁ…久しぶりにコメントさせて頂きます。

RPGとかでも(時折三人や五人てのもあるけど)大体四人パーティがデフォですしね。
プレイヤー(視聴者)が見ていると仮定して、キャラクターの個性や人間関係を最も把握しやすいのが4人という数なのかも。

>クロコダイン
み、見せ場はあったじゃないですか!
ザボエラを倒すところとか…えーと、ほらザコ敵数十匹を無傷で倒すところとか!w

| じぇふ茶 | 2011/08/08 23:29 | URL | ≫ EDIT

でも大長編ドラえもんは5人組だな…と考えてみると、
グループの中でも更にセットになるのがいると、むしろ5人の方がうまく動く気がします。
ドラえもんの場合は、特にスネ夫とジャイアンですね。
(ドラえもんとのび太は共に主役な感じがするので少し違う気がします)

| electron | 2011/08/10 01:42 | URL |















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