画像置き換えはもう古い、“sIFR”を使ったSEOに強いグラフィカルなh1タグ

SEOの効果を維持しつつh1タグの見栄えをよくするために使われる手法は、CSSによる画像置き換えです。

画像置き換えは、h1タグのテキスト記述と画像が表す内容が完全に同一であるなら問題はないと考えられます。

しかしユーザーと検索エンジンに別々のものを見せていることに変わりはなく、ユーザーが自分の意志でどちらを表示するかを選択することもできません。
「クローキング」と言えないこともありません。

GoogleのMaile Ohye(マイリー・オーイェ)さんは、画像置き換えは使うべきでない手法だとハッキリと説明います。
これは個人ブログで書いた記事ですが、Googleの社員としてスピーカを務めたSMX Advancedでも同様のことをコメントしていました。

置き換えが即座にペナルティ扱いに繋がるわけではないものの、“text-indent: -9999px”などは隠しテキストとしてSEOスパムに使われる手法なので要注意としてフラグが立てられることがあるとのことです。

ペナルティは小さな違反の積み重ねで発動されることも多いので、ぎりぎりのSEOを施策していたら画像置き換えが1つの引き金になって最終的にペナルティを受けてしまう可能性も考えられます。

画像置き換えをあきらめて見栄えをとるとしたら、画像をそのままh1タグにする代替案があります。
そしてキーワード効果はalt属性に任せます。
でも、alt属性はアンカーテキストの代わりになるとは言っても、テキストか画像かと問われたら検索エンジンにとってはテキストの方が絶対的に読みやすいはずです。

SEO的な効果がh1タグにどのくらいあるかはひとまず脇に置いて、検索エンジンに意味構造を伝えるためにもh1タグがページに存在する意義は十分にあります。

ユーザーに対する見栄えと検索エンジンに対する理解のしやすさの両方を兼ね備えたh1タグを実現する方法はないものでしょうか?

あります。

それは、”sIFR(Scalable Inman Flash Replacement)”を使う方法です(読み方はたぶん“サイファー”でよさそう/[追記]:定められているわけではなくて「シフール」とも呼ぶそうです)。

sIFRは、正式名称に含まれていることからも分かるようにFlashを用いた技術で、「テキスト要素をFlashオブジェクトに置き換えることができます」。
※「」内はGoogleヘルプからの引用

GoogleはFlashを読んで、インデックスできるようになってきていますが、まだまだ発展途上です。

そこでGoogleはFlashをインデックスさせるために、sIFRの利用を推奨しています。

また、sIFR(Scalable Inman Flash Replacement)の使用もおすすめします。オープン ソース プロジェクトの sIFR では、テキスト要素を Flash オブジェクトに置き換えることができます。この技術を使用すると、コンテンツやナビゲーションは埋め込み Flash オブジェクトによって表示されますが、コンテンツが HTML ソースに含まれているため、Flash を使用しないユーザーや検索エンジンでも読むことができます。

sIFRの詳しい説明はここでは省かせてもらうとして、sIFRを利用してGoogleへのインデックスされやすさとユーザーへの見栄えを両立したh1タグを実現することができます。

sIFRでh1タグを作るのです。

これがsIFRを使ったh1タグ(とh2~h4タグ)のサンプルです。

ソースコードを見てもらえば分かるように、画像タグは存在しません。
グラフィカルなテキストは、通常のテキストと同じようにマウスで選択してコピーできます。

Googleにもきちんとインデックスされています。

インデックスされたsIFRで作ったコンテンツ

WebmasterWorldのフォーラム管理者tedsterも、sIFR(とSWFObject)をインデックス可能な見栄えのよいテキストを実現する方法として推めています。

Both sIFR and SWFObject are ways to replace indexable text with elegant Flash and have been recommended by Google. Both have been around for years and are widely used by major sites such as ABC, and that usage is growing. SWFObject is even available through Google Code.

Not hacks, IMO, but robust and dynamic solutions to the web’s limited typographic options.

ということで、ユーザーに対する見た目にも検索エンジンに対するインデックスしやすさにも考慮したh1タグには(もちろん他のテキストコンテンツにも)、Googleが推奨しない画像置き換えを使うよりもGoogleが推奨するsIFRを利用するのがよさそうです。