アルゴリズム＋データ構造勉強会（1）
- 1. アルゴリズム＋データ構造 勉強会（1） 2013-01-28 アロハ）竹腰 彰成
- 2. この勉強会について • 予定回数）全15回 • 参加対象）ＰＨＰの文法を理解していること • 進め方）講義＋実習 • 参加資格）初回は自由参加 ２回目からは前回参加分の実習に合格していること
- 3. １５回の内容 • 第1回. 整列とは • 第9回. 配列（リスト・スタック・待ち行列） • 第2回. バブルソート • 第10回. リングバッファ • 第3回. 選択ソート • 第11回. 木構造 • 第4回. クイックソート • 第12回. 木構造（２） • 第5回. マージソート • 第13回. 二分探索木 • 第6回. 分布数え上げソート • 第14回. バックトラック法 • 第7回. 基数ソート • 第15回. バックトラック法（２） • 第8回. usort()を使ったソート
- 4. アルゴリズム＋データ構造 とは • ニクラウス・ヴィルトの書籍名 「アルゴリズム＋データ構造＝プログラム」 • アルゴリズム＝処理手順 • データ構造＝データの持ち方 • 「PHPを覚えたのにプログラムできない」 • 「英語覚えたのにコミュニケーションできない」にさも似たり • 文法がわかっていても使い方をわかっていない • アルゴリズムとデータ構造がわかればプログラムを書ける
- 6. ソートの種類はたくさん • Wikipediaに記載されているだけでも20種類 • 何が違うか？ たとえば…… • データを持つ場所 • 汎用的か特殊か • ２回並べなおしたときの動作
- 7. ソートの種類（１） データを持つ場所 • 内部整列：主記憶（メモリ）上でソートする • ランダムアクセスができる • ＝データ構造に自由度がある • ＝速いアルゴリズムを組める • メモリ上にある＝がんばっても数ＧＢまで（昔は数ＭＢまで） • 外部整列：外部記憶（ディスク）上でソートする • シーケンシャルアクセスになる • ＝データ構造に制限がある • ＝遅いアルゴリズムになりがち • ディスク上にある＝容量がいっぱい
- 8. ソートの種類（２） 汎用性 • 比較による整列 • 大小を比較して交換をする • 汎用的に使える • 計算量はO(n log n)が最小 • 比較によらない整列 • 大小を比較しない整列 • データの特殊性を利用する • 例）テストの点数は0～100点の整数101種類しかなく、件数は生徒数×教科数だけ • 計算量はO(n)が可能
- 10. ソートの種類（３） ２回並べなおすとき • 安定なソート：ソート前の順序がソート後にも保たれている • 不安定なソート：ソート前の順序はソート後に破壊される • 例）テストの成績順 名前でソートした後で点数でソートしたとき、 同じ点数の生徒の順番が名前順になっているかどうか 安定なソート 不安定なソート 100点 できすぎ 100点 できすぎ 85点 みなもと 85点 みなもと 10点 ごうだ 10点 ごうだ 10点 のび 10点 ほねかわ 10点 ほねかわ 10点 のび
- 11. ソート関数 • PHPにはすでに用意されている • sort() • 他言語でも同様 • Linuxにもsortコマンド • ほとんどの用途に使えて、自分で作るより高速 • 中身はクイックソート（最速の汎用ソートアルゴリズム） • 普段はこれを使おう • これでダメなときはソートの種類を吟味して自作する • この勉強会の第7回までは「勉強のために」自分で作っていきます
- 13. 実習：ソート前後のデータを表示する • 次回からsort()を自作するので、その検証ができるようにテストコード を作りましょう • ランダムなデータを配列に２０個用意する • ソート前データを表示する（ランダムであることを目視できるようにする） • sort()でソートする • ソート後のデータを表示する（整列されたことを目視できるようにする） • 勉強会の残り時間を使って書いてください。時間のある限り質問を 受け付けます • できあがったら提出してください • 時間に間に合わない場合は宿題にします
- 14. 今日の単語まとめ • 主記憶装置、外部記憶装置（補助記憶装置） • シーケンシャルアクセス、ランダムアクセス • 計算量 • 安定なソート、不安定なソート