大震災から5ヶ月。2つの大きな進展あり。

2011年8月11日(木) 8:38:13

昨日はやけに暑かったですね。

打ち合わせを渡り歩き、中は寒いの外は暑いのを繰り返し、しかも灼熱の太陽にたっぷり当たったせいなのか、夕方にはちょっと気持ち悪くなり、頭も痛くなり、夜の歓送迎会をキャンセルするほどになってしまった(ご迷惑かけた方々、すいません)。

こりゃいわゆる軽い熱中症か…。
ちょっと心配したけど、でも、一晩寝たらなんとか復帰。良かった。倒れてる暇ないし。

そんな昨日だけど、震災関係で2つ大きな進展があった。

ひとつはまだ言えない案件。
「ここに踏み込むのは覚悟がいるなぁ」という、ちょっとヘビーな案件。でも大切だから、やる。ずっと自主提案し続けてようやく一歩目が始まる。本当にやりきれるのかどうか別にして、まずは始まったことを喜びたい。

もうひとつは、仮設住宅に移ってからの被災者支援について、なんだか突破口が見つかったような実感がある進展。

いや、ここんとこずっと暗中模索五里霧中で、一寸先が見えなかったのだけど、少し見えた。ぼんやりと先が見えた。暗闇に物体の陰が少し浮かび上がった。見えてるから一歩前に進める。進めれば視界がきっと開ける。そんな感じ。これも一歩進めたことを喜びたい。

今日は8月11日。
大震災5ヶ月。大水害5ヶ月。原発大災害5ヶ月。

まだたった5ヶ月だ。
ボランティア激減&関心超低下って、ちょっと早すぎないか。

被災者の本当の絶望は人々の関心が薄まったころに始まる。
人々が「飽きている」ってことは、被災者もこのつらい現状に「飽きている」ということ。がんばることにも「飽きている」ということ。気力がなくなり絶望が始まる。そんなのあんまりだ。

先はまだまだ長いから、ゆっくり自分のペースで支援すればいいと思うし、ボクも自分ができる範囲でしかできないけど、でも、ぜひ「長くやりましょう」。「気長に飽きずにやりましょう」。彼らに絶望する暇を与えぬよう。

というか、最大の敵は意外とこの暑さかも。
暑いと気力が失せる。何もしたくなくなる。残暑がおさまるころにはみんなの関心が戻ってきますように。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、[email protected] まで。

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