25日付の中国紙、第一財経日報によると、中国審計署(会計検査院に相当)が地方政府を対象に行った債務状況調査で、今年3月末までに9省で合計8億2100万元(約134億円)の債務が償還期限を過ぎても返済されず、デフォルト(債務不履行)に陥っていたことが分かった。地方債務のデフォルトを、会計検査当局が確認したのは初めて。
審計署トップの劉家義審計長が24日、全国人民代表大会(全人代=国会)常務委員会で行った予算執行と財政収支報告で明らかにした。省名など詳細は明らかにされなかった。
劉氏は同委員会で「(財政が悪化した9省で)計579億3100万元分は債務借り換えなどで返済したが、最終的に8億2100万元分は償還期限が過ぎても返済できなかった」と述べた。
「影の銀行(シャドーバンキング)」から調達した高金利の資金が、返済不能に陥ったとみられる。審計署は昨年8月から調査を行っていた。(上海 河崎真澄)