世界的なエビ争奪戦、中国で需要激増 日本の国内自給率10% (1/3ページ)

2013.11.14 06:00

芝エビ(下)の安い代用品とされたバナメイエビ(上)だが、価格は上昇傾向にある(佐賀県水産課提供写真と農水省ホームページ掲載資料のコラージュ)

芝エビ(下)の安い代用品とされたバナメイエビ(上)だが、価格は上昇傾向にある(佐賀県水産課提供写真と農水省ホームページ掲載資料のコラージュ)【拡大】

  • 複数のホテルで「芝エビ」として提供されていたことが発覚したバナメイエビ(農水省のホームページより)

 「中国料理の世界では小さなエビを芝エビといいます」。阪急阪神ホテルズの食材偽装問題で、担当者は「バナメイエビ」を使っていたのに「芝エビ」と表記した理由をこう説明した。高級料理と見せかけて安い食材を使っていた、と強い批判を浴びた今回の問題で象徴的な場面だ。だが、そのバナメイエビ、実は高くなってきている。

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 農林水産省によると、日本のエビ消費量は年間約26万トンで、国内自給率は約10%に過ぎず、主にタイなど東南アジアで養殖されたものを輸入している。その中でもバナメイエビは、安く味も良いとあって、スーパーなどではエビの主役ともいえる存在だ。

 ただ、産地で「早期死亡症候群(EMS)」と呼ばれる病害が猛威をふるい、バナメイエビは品薄になってしまった。輸入業者によると、国内卸業者への出荷価格は1・8キログラムあたり2400~2500円と前年の2倍以上に高騰。ほかの品種にも波及し、ブラックタイガーは2倍近くに値上がりしているという。

価格は「しばらく高止まりする」(大手商社)見通しだ

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