黒田日銀の「異次元緩和」の評価【拡大】
日銀が、世の中に供給するお金の量を示すマネタリーベース(資金供給量)を2年で倍増させる「異次元」の金融緩和を決定してから、4日で1カ月を迎える。海外で「バズーカ砲」とも呼ばれた大規模緩和は円安・株高を加速させ、景気改善への期待を高めた。一方、金利が狙い通りに下がらないなど緩和効果は明暗が分かれている。
「野心的な金融緩和の枠組みは(日本が成長するための)前向きな一歩だ」。国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事のこの言葉が象徴する海外の高い評価は、異次元緩和がもたらした変化の一つだ。
長期のデフレが続く日本経済が変わるとの期待から、海外の投資マネーが東京株式市場に流入。緩和決定翌週の4月第2週は海外勢の買越額が週間で過去最高の1兆5865億円に拡大。4月末の日経平均株価は3月末比で11.8%も上昇した。