マジック「1」で東京ドームに乗り込んだ広島は10日、巨人を6-4の逆転勝ちで下し、25年ぶり7度目のセ・リーグ優勝を果たした。スタンドを赤く染めた敵地で、就任2年目の緒方監督が7度、ベテランの黒田と新井が5度、ナインの手で宙を舞い、歓喜の涙を浮かべた。
本拠地マツダスタジアムでの胴上げこそ逃したものの、8月24日にマジック「20」が点灯して以降、12勝2敗のハイペースで上り詰めた頂点。12球団でもっともペナントから遠ざかっていた「赤ヘル軍団」に、四半世紀ぶりの栄冠が輝いた。
広島は1991年にリーグ制覇の後、15年連続Bクラスと「暗黒時代」を経験。生え抜きの緒方孝一監督が就任2年目にしてチームを悲願の優勝に導いた。
2015年に15勝を挙げた前田が米大リーグ、ドジャースに移籍し、今季は戦力ダウンが懸念された。しかし就任2年目の緒方監督の下で黒田、新井らベテランと若手がまとまり、白星を積み重ねた。32年ぶりの11連勝をマークする一方、最長の連敗は4で1度だけだった。
日本シリーズ進出を争うクライマックスシリーズ(CS)には10月12日に始まるファイナルステージ(6試合制)から出場し、1984年以来32年ぶり4度目の日本一を目指す。