16年新車販売、日米で明暗 日本は5年ぶり500万台割れ 米国は2年連続最高更新 (1/2ページ)

 2016年の国内新車販売台数が、東日本大震災の起きた11年以来5年ぶりに500万台を割り込んだことが5日、分かった。三菱自動車の燃費不正問題などで軽自動車の販売が落ち込んだのが響いた。一方、米国の16年の新車販売は2年連続で過去最高を更新し、日米で明暗が分かれた。先行きに関してはトランプ米次期政権の政策に両市場とも振り回される懸念があり、予断を許さない状況だ。

 日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が5日発表した登録車と軽の昨年の国内新車販売台数は、合算で前年比1.5%減の497万260台となり、2年連続で前年を割り込んだ。うち登録車は3%増の324万4798台と2年ぶりに増加。新型車の投入が相次いだためだ。

 一方で、軽は9%減の172万5462台と2年連続で減少。三菱自の不正問題で同社製の軽が一時販売停止になったことなどが響いた。

 この結果、国内市場はピークの1990年(777万台)に比べ3分の2の規模まで縮小した。国内市場が少子化影響もあり、しぼむ一方、国内自動車メーカーの多くが主力としている米国は対照的に堅調さが続いている。

 米調査会社オートデータが4日発表した16年の米新車販売台数は前年比0.4%増の1755万351台と7年連続で増加した。1700万台超えは2年連続。景気回復やガソリン安などを追い風に、スポーツ用多目的車(SUV)など比較的大きな車が伸びた。

足元では両市場とも懸案を抱える