「団塊世代」に至れり尽くせり イオンなど商品・店舗作り知恵絞る (1/2ページ)

2012.3.29 05:00

 流通大手が相次いでシニア向けサービスを強化している。ターゲットは、経済的にも体力的にも余裕のあり、現在退職期を迎えている「団塊の世代」。商品開発や店づくりに“あの手この手”の対策を打ち出し、アクティブシニアの獲得に知恵を絞っている。

 イオンは28日、グループ全体で「シニアシフト」の方針を発表した。昨年12月、シニア向けに衣替えした「イオンせんげん台店」(埼玉県越谷市)での取り組みを順次、全店に広げていく。小分けした和食総菜など、シニアの個食化と健康志向に応える商品を増やしたり、商品説明や表示を大きく見やすくする「ユニバーサルデザイン」化を進める。

 イオンの顧客は3割以上が60代以上で、来店回数も半数以上が週4回以上と多い。イオンはこの世代を「個人消費の牽引(けんいん)役」ととらえており、4月25日にオープンするイオンモール船橋(船橋市)には40代半ば~60代の女性を対象に韓国企業と共同開発した化粧品ブランド「ゴールデンショップ」と、遠近両用メガネの販売店を置く。