サントリーの佐治信忠社長(手前)【拡大】
歯に衣着せぬ言動で知られるサントリーホールディングス(HD)の佐治信忠社長。2月8日の決算発表の席上、政財界に苦言を呈し、“本音の論客”としての存在感を見せつけた。会見でのユニークな発言を振り返ってみた。
大阪市内で行われた平成23年12月期連結決算の発表会見で、佐治社長は経常利益率(売上高に占める経常利益の割合)が目標の10%に到達できていないことに言及。
「経営者は物価を上げなければならないと唱えながら、懸命に安売り競争をしている。結局は経済が良くならないので、消費者のためにならない。もう少し利益を出し、税金を納めて社会に還元する経営姿勢に転じていくべきだ」と持論を展開した。
その上で「『自由競争で勝ったらいい』という時代は終わった。経営者は、国のため、世界の人々のためにどうしたらいいかを考えなければならない」と強い口調で訴えた。