国連PKO予算、中国が日本抜き2位に 通常予算は日本2位も10%割り込み

 【ニューヨーク=黒沢潤】国連総会(193カ国)本会議は23日、2016~18年の通常予算と国連平和維持活動(PKO)予算の分担率を定めた決議案を採択した。日本は通常予算で2位を維持しながらも10%を下回り、ピーク時の半分以下となった。PKO予算では、中国が日本を抜いて2位となった。

 通常予算で現在、10・83%を負担する日本は2位を維持しつつも、9・68%へと低下した。日本は1956年の国連加盟後、経済成長を反映する形で分担率を増やし、83年に初めて10%を突破した。ピーク時の2000年には20・57%に達した。

 1位は米国で22%。3位は中国で7・92%だった。

 通常予算の分担率は、国民総所得(GNI)などの経済指標に基づき、3年に1度改訂される。1人あたりのGNIが低い発展途上国などには低所得割引調整が適用される一方、先進国は重い負担を強いられる。

 一方、PKO予算の分担率は通常予算の分担率をもとに算出し、安全保障理事会5常任理事国には割り増し調整が適用される。この結果、1位が米国、2位が中国(現在6位)、3位は日本(同2位)となった。

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