零戦、再び日本の空を舞う!「先人が築いた技術をみよ」 1月27日に鹿児島県鹿屋市で

 零式艦上戦闘機(零戦)が今月27日、海上自衛隊鹿屋航空基地(鹿児島県鹿屋市)の上空を飛ぶ。機体を所有するニュージーランド在住の日本人と、防衛省などの調整が終わったことが20日、わかった。関係者は「日本の繁栄を築いた先人の勤勉さと技術革新に、思いをはせるきっかけにしてほしい」と語った。(奥原慎平)

飛行予定日は27日、周囲から見学を

 飛行予定日は27日で、28、29を予備日としている。基地内への立ち入りは禁止だが、周辺で飛ぶ様子を見ることはできる。パイロットに、零戦の飛行免許を持つ米国人を招く。

 機体は、ニュージーランドを拠点に、フライトジャケットの製造・販売会社を経営する石塚政秀氏(54)が所有する。

 現在、飛行可能な零戦は世界中に6機ある。所有者のうち日本人は、石塚氏だけという。平成22年5月、国内で零戦を飛ばす「零戦里帰りプロジェクト」を設立した。

トラブルから夢実現へ

 プロジェクトのきっかけは、トラブルだった。

 19年半ば、石塚氏のもとを、北海道小樽市の関係者を名乗る男性が訪れた。博物館で展示するために、零戦を入手したいが、その交渉を手伝ってほしいという依頼だった。

 石塚氏は、米国の飛行機収集家やパイロットに人脈があった。石塚氏は仲介を引き受けた。

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