「僕を助けて」「学校に行きたい」。大阪市立小5年の男児(10)がいじめ被害を受けて心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症し、長期欠席を余儀なくされている問題で、男児が平成25年以降、教師にあてた手紙や日記で繰り返しSOSを発していたことが2日、分かった。日記は学校にも届けられていた。男児をめぐっては、家族が昨年7月、いじめの再発防止を求めて市教委に第三者委員会の設置を要請したが、1年近くも設置されず、解決策も見えない。
学校へ行きたい
《なぜ、みんな学校へ行って楽しそうにしているのに、僕を学校に行けるようにしてくれないのか分かりません》。大型連休明けの5月7日、男児はB5判のノートに、クラスメートと同じように登校できない苦しみをつづった。
男児は小2で不登校となって以降、校長や担任の教員、市教委にあてて、自分の心情を記した手紙を書き続けている。今春からはノートに、日記の形式でつづるようになった。家族によると、いじめを受けた恐怖や苦しさが多かった当初と比べ、最近は周囲に病気を理解してもらえないもどかしさを書く機会が増えたという。
クラスメートだった児童数人によるいじめが始まったとされるのは、男児が小2だった24年。遊具から突き落とされたり、ランドセルに落書きされたりしたという。泣きながら自宅に帰ってくることが増え、母親(35)が体を確認すると両脇や下半身にあざができていたこともあった。