愛人、隠し子、路上キス… 洋の東西を問わぬ政界不倫

不倫疑惑について記者会見する自民党の宮崎謙介衆院議員=12日午前、東京・永田町の衆院第二議員会館
不倫疑惑について記者会見する自民党の宮崎謙介衆院議員=12日午前、東京・永田町の衆院第二議員会館

イクメンを装いながら、身重の妻(金子恵美議員)をほったらかして不倫していた自民党の宮崎謙介衆院議員は12日に議員辞職を表明した。国会議員の不倫は過去にも数多く報じられたが、議員辞職に発展したのは極めて珍しい。

何と言っても印象的だったのは民主党の細野豪志政調会長。平成18年10月、TBSの看板番組のキャスターだった山本モナとの不倫・路チュー写真が「フライデー」に掲載された。当時当選3回だった細野氏は政調会長代理などの党の役職を辞任したが、議員辞職はせず、21年の衆院選でも当選。その後に環境相や党幹事長を務め、見事に復活している。現在も衆院予算委などで安倍政権を舌鋒鋭く攻撃しているが、宮崎氏の不倫疑惑については言及していない。

女優・水野真紀の夫として知られる自民党の後藤田正純衆院議員は平成23年に銀座のホステスと飲食店でキスをした上、議員宿舎に連れ込んだことをフライデーにスクープされた。

最近では、自民党二階派の中川郁子農林水産政務官(当時)が昨年3月、同じく二階派所属の門博文衆院議員との「路チュー不倫」を「週刊新潮」に報じられた。

このように男女の色恋沙汰は後を絶たない。

鴻池祥肇参院議員は、麻生太郎内閣の官房副長官だった平成21年に議員宿舎に女性を宿泊させ厳重注意処分を受けたにもかかわらず、その後も熱海に不倫旅行に出かけたのがバレて更迭された。

平成8年には船田元・元経済企画庁長官と畑恵参院議員の不倫が週刊誌で報じられ、「政界失楽園」と称された。船田氏はその後離婚し、畑氏と再婚したが、12年の衆院選で落選の憂き目に遭った。

不倫や色恋沙汰に政界が甘いのは、過去の大物政治家に愛人や隠し子はつきものだったことが大きい。自民党草創期の大者だった三木武吉や大野伴睦は愛人の存在を半ば公言し、元首相の田中角栄にも婚外子がいた。外相や官房長官を務めた園田直は、不倫の末に野党・労農党議員だった松谷天光光(後の園田天光光)と電撃結婚し、「白亜の恋」と騒がれた。

米国でも1998(平成10)年に当時のクリントン大統領が不倫を告白した例がある。ただ、時代の変遷とともに「政治家の不倫」に対して世間の目は厳しくなっている。宮崎氏の議員辞職に震え上がっている政治家は与野党ともに多数いるのではないか。

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