自民党の二階俊博幹事長は30日夜、インターネットテレビ番組に出演し、北朝鮮への対応について「話し合いを積極的に進めていく態度が何よりも大事だ。躊躇することなく、政府も前へ一歩出て対応していくくらいのことがあってもよい」と述べた。
安倍晋三首相は「国際社会で一致結束して圧力を最大限に高め、北朝鮮から対話を求めてくる状況をつくっていかなければならない」としており、二階氏の発言は圧力の継続を訴える首相に注文を付けた形だ。
二階氏は、北朝鮮の非核化に向けて「日本として毅然たるところを見せていくことが大事だ」としながらも「話し合い最優先という態度は、日本があらゆる場面で取っていかなければいけない」と述べた。「(対話を提唱すると)いろんな人が『前のめりだ』と批判をしたがる。どの球が有効かはやってみないとわからない」とも語った。
一方、同番組に出演した自民党の稲田朋美前防衛相は、中国の王毅外相が29日の二階氏との会談で、北朝鮮の核・ミサイル開発と米韓軍事演習の双方を暫定的に停止する必要があると主張したことを批判した。
「北朝鮮と米国を同列に言うのはちょっと違う。北朝鮮の脅威はこの地域だけでなく、世界全体に対する脅威になっている」と述べた。