ジャーナリストの櫻井よしこ氏は14日、首相談話を評価した。櫻井氏のコメントは次の通り。
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第1に、戦後の日本に対する世界の支援に深く感謝し、子や孫たちに「謝罪」を続ける宿命を背負わせないよう明記している。「侵略」という言葉を使ったが、一人称ではなく歴代政権の姿勢として、国際社会の普遍的な価値観としての言及だったのは、非常に良かったと思う。
「侵略」「お詫び」という言葉が注目されていたが、日本国民が反省している気持ちを十分に表しながら、外の声に押され、安易な謝罪の道をとらなかったことは、日本のため、世界のためにも建設的だ。
安倍晋三首相の記者会見では、「『国策を誤り…』など抽象的な用語でなく、どのように針路を誤ったのか歴史の教訓を具体的にくみ取らなければならない」と述べていた。過去の談話の精神を引き継ぐ一方で、これは村山談話の批判と感じた。
第2に、歴史を振り返って、植民地支配の波がアジアにも押し寄せていたことに触れ、「日露戦争は植民地支配のもとにあったアジア、アフリカの人々を勇気づけた」とした。歴代首相で、そういうことを述べた人がいたか。歴史の事実として、人類の歩みの中に日本もあったと確認したことは良かっただろう。
また、経済のブロック化が進み日本が孤立感を深めたという指摘は、歴史を学べば学ぶほどそこに近づく真実だと感じる。安倍首相は歴史について日本の視点を忘れてはならないと、示したと思う。(談)