主張

小渕氏元秘書起訴 議員続ける資格あるのか

 「信頼の置ける秘書らのおかげで、政治活動に専念できた」とのコメントには耳を疑った。政治資金規正法違反(虚偽記載)罪で元秘書2人が起訴された小渕優子前経済産業相のことである。

 自分は悪事に手を染めていないが、違法行為は信用できる秘書たちがしっかりやってくれた。そう言っているように聞こえる。

 政治的・道義的責任の重さは言うまでもない。小渕氏は昨年10月に閣僚を辞任した後、今も説明責任を果たしていない。政治家として資金を適切に管理できないことを露呈するものだ。これで議員を続ける資格はあるのか。

 在宅起訴されたのは、ともに小渕氏の元秘書、折田謙一郎・前群馬県中之条町長と加辺守喜・前会計責任者だ。小渕氏自身も東京地検特捜部から任意の事情聴取を受けたが、嫌疑不十分で不起訴とされた。

 起訴状によれば、「小渕優子後援会」など関連4団体の平成21~25年分の収支報告書について架空の寄付金を団体間で計上し、観劇会の収支を改竄(かいざん)したとされる。

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