東海地震は発生が切迫しているとの学説が昭和51年に提唱され、国は53年に大震法を制定。しかし現在まで発生しておらず、次の南海トラフ地震は他の震源域を含む広範囲で起きる可能性が高まってきた。
国は想定外の広範囲で巨大地震が起きた東日本大震災の教訓も踏まえ平成24年、東海を含むすべての震源域が一度に動くM9・1の巨大地震を想定し、南海トラフの全域で防災対策を進める方針に転換した。
これを受け作業部会は、対策強化地域を東海以西に拡大する方向で検討する。巨大地震で大きな被害が想定された29都府県707市町村の防災対策推進地域に近い範囲まで広げるかを議論するとみられる。
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東海地震 南海トラフ東端の駿河トラフで国が想定するマグニチュード(M)8程度の大地震。南海トラフでは昭和19年に東南海地震、21年に南海地震が起きたが、隣接する東海では震源断層が割れ残り地震が切迫しているとする学説を石橋克彦神戸大名誉教授が51年に発表した。東海地震が歴史上、単独で起きたことはない。