在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部ビルの転売問題で、本部ビルを購入した倉庫会社「グリーンフォーリスト」(山形県)が今月中にも、本部ビルの賃貸事業を新会社に譲渡する計画を進めていることが19日、公安関係者への取材などで分かった。新会社の代表取締役には、朝鮮総連関係者が起用される見通し。本部ビルの所有権も新社に移転するとみられる。朝鮮総連は本部ビルに入居を続けており、名実ともに奪還することになりそうだ。
3月23日付官報の「新設分割公告」によると、グ社は、新設する「千代田管理」(東京都)に対し、本部ビルを含む関東地域での不動産賃貸事業に関する権利義務を継承させる。公安関係者によると、千代田管理は朝鮮総連関係者を代表取締役に置く方向で調整。グ社が所有する本部ビルの所有権も譲り受けるとみられる。
グ社は本部ビル購入費の一部として、朝鮮総連関連会社「白山出版会館管理会」(東京都)から融資を受け、本部ビルには管理会を債権者、グ社を債務者とする極度額50億円の根抵当権が設定された。融資金には、朝鮮総連側が集めた資金が含まれていたとされる。