北海道電力が「ほくでん光」をスタート!顧客基盤を強みにHEMS拡大にも寄与へ | RBB TODAY
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北海道電力が「ほくでん光」をスタート!顧客基盤を強みにHEMS拡大にも寄与へ

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北海道電力 販売推進部インタラクションサービスグループリーダー 笠松裕幸氏 【撮影:西村峻】
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北海道電力は7月に光回線のインターネットサービス「ほくでん光」の提供を開始した。これまで北海道は、コンシューマ向けにサービスを提供する地場のキャリアがなく、もっぱら全国展開する大手通信事業者のサービスがコンシューマ向けに提供されてきた。全国的にみると、九州のQTnet、関西のオプテージ、四国のSTNetなど電力系の通信事業者が地元の光インフラを積極展開しているのに対して、北海道はそうした動きは見られなかった。今回のサービス展開は北海道電力系の自前回線ではないが、北海道電力と言えば地域のコンシューマに影響がある事業者だけに、今後の動きが気になるところでもある。今回は、同社の販売推進部インタラクションサービスグループリーダー 笠松裕幸氏に光回線事業の展開についてインタビューを行った。

---まず、北海道電力の「ほくでん光」と、グループ会社であるHOTnet(ホットネット)との位置づけの違いを教えてください?

「ほくでん光」は一般家庭(コンシューマー)向けにインターネットサービスを提供しております。一方、HOTnetは北海道電力の100%子会社で、主に法人向けや自治体向けの通信サービスを提供しています。両社の役割分担としては、「ほくでん光」がコンシューマー向けのサービス提供を担い、HOTnetが法人や公共セクターの通信インフラをサポートする形となっています。

---御社が法人向けのサービスを開始することはないですか?

HOTnetが法人向けサービスを担っているため、棲み分けの観点から、現時点で予定しておりません。

---今回7月に北海道電力が提供を開始した「ほくでん光」とはどのようなサービスですか?

「ほくでん光」は、3つのプランを提供しております。

・下り最大2Gbpsのスピードプラン(戸建て)、
・上り・下り最大10Gbpsのハイスピードプラン(戸建て、集合)
・上り・下り最大1Gbpsのスタンダードプラン(戸建て、集合)

---それぞれのプランの対象エリアはどうなっていますか?

スタンダードプラン(1Gbps)は、基本的に北海道全域を対象としていますが、スピードプラン(2Gbps)とハイスピードプラン(10Gbps)は札幌市を中心とした道央圏に提供しています

---「ほくでん光」の特徴はずばり何でしょうか?

まずは価格設定です。プロバイダ料込みで2Gbpsのスピードプランが税込み5,000円と競争力のある価格帯になっています。また、IPv4 over IPv6接続により快適なインターネット接続を提供できるところです。

---IPv6が基本なんですね。

「ほくでん光」は基本的にIPv6を標準としていますが、IPv4 over IPv6接続により、IPv4インターネット・IPv6インターネットのどちらへもアクセスが可能です。

---「ほくでん光」はNTTの光回線を使用した光コラボサービスと言ってよいのでしょうか?

1Gbpsと10GbpsのサービスはNTT東日本の光回線を用いた光コラボレーションサービスです。さらに2GbspはNURO光の回線提供を受けています。

---2Gbpsという速度をサービスのなかに設定された理由は何なんでしょうか?

北海道電力 販売推進部インタラクションサービスグループリーダー 笠松裕幸氏 【撮影:西村峻】

10Gbpsの速度を必要とする人はこれから増えていくと思うのですが、とりあえずはそこまではいらいけれども、もう少し速度が欲しいと思う人のために用意しました。シェアの見通しは想定しきれてないんですが、やはり2Gが多くなっていくと思ってます。1Gbpsのスタンダードプランの戸建てと2Gbpsのスピードプランの戸建てが同じ価格設定であることを考えると、戸建てユーザーでITリテラシーの高い人たちは2Gbpsのプランを選択するのではないかと思います

---九州のQTnetや関西のオプテージ、四国のSTNetといった他の地域の電力系通信事業者は、自前の回線を持ち、積極的に地元の光インフラを展開しています。北海道電力が自前の回線を活用しなかった理由は何ですか?

コスト面も含めて総合的に判断しておりますが、スピード感を持って早めに提供することを考えると、ほかの事業者さんの力を借りたほうがスムーズに提供できると考えました。

---そうすると、北海道電力におけるインターネット事業の位置づけはどういうところになるんでしょうか

現在、事業領域の拡大に向けた取り組みを進めており、インターネット事業についても、その1つとして開始したものです。

---それにしてもなぜ今なのか?このタイミングとした大きな要因はあるのでしょうか?

弊社は2020年に策定した経営ビジョンにおいて、事業領域拡大の方向性を示しており、この度準備が整ったことからサービスを開始いたしました。

---ほかの事業者に比べると、すでに電力という顧客基盤を持ってる貴社は脅威になるのではないでしょうか?

そう思っていただけると有難いですが(笑)、顧客基盤を持っているのは強みですね。

---特典やキャンペーンはありますか?

北海道電力と電気のご契約をいただいているお客様には、特典として「エネモポイント」が付与されます。1年間、電気とインターネットのご契約を継続いただくことで、1,000ポイントのエネモポイントがもらえます。「エネモポイント」とは、北海道電力の会員制サイト「ほくでんエネモール」におけるポイントであり、エネモール会員となっていただくことも、プレゼントの条件の1つとなりますが、当社と電気のご契約をいただいているお客さまの多くは、すでにエネモール会員としてご登録いただいておりますので、ぜひ、ほくでん光もご利用いただきたいと思います。

---ほかの事業者からの乗り換えを狙っていると考えていいですか?

そうですね、これだけネットが普及しているところで新規をとっていくのは難しいと思ってますので、乗り換えが多くなるかなと思います。

---今後格安SIMやモバイル関係のサービスをはじめる予定はないですか?
現時点での予定はございません

---北海道電力のインターネット事業における今後の戦略や展望について教えてください。

北海道電力 販売推進部インタラクションサービスグループリーダー 笠松裕幸氏 【撮影:西村峻】

今後は通信事業単体の拡大というよりも、電力系の他のサービスと組み合わせたサービス提供を目指しています 。 例えば、HEMS(家庭用エネルギーマネジメントシステム)は加速度的に増えていくと思いますが、ご利用にあたっては、インターネット環境が必要になります。また、現在、新築時に太陽光パネルをリースするサービスを提供 しているのですが、ご利用にあたっては、同じくインターネット環境が必要になりますので、それらのサービスと組み合わせたご提案等について検討しており、 地域の生活インフラを支える存在として成長させたいと考えています。

《RBB TODAY》

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