「触運動錯覚呈示システム」は、視覚的な運動刺激により、呈示されていない触覚を誘発するシステム。たとえば、まず手に触覚刺激を与えつつ、それに合わせて映像でも触覚刺激に合わせた映像を呈示する。その後手への触覚刺激を止めるが、映像は呈示し続けると、映像によって触覚が続いていると錯覚する現象が起きる。
これは視覚から触覚が生じている状態として、様々な分野への応用が期待できるという。たとえば触覚を用いたゲームやナビゲーション機能において、触覚で方向を指示するといったことが可能になる可能性がある。また擬似的に触覚を生じさせることができるため、リハビリテーションなど医療分野にも応用できる可能性があるという。
早稲田大学は、手のほかにも、足や身体の様々な部位において、触運動錯覚が生じるか研究を進めていくという。