[お知らせ]

2024年11月19日
株式会社PFU

フィリピン非電化地域で働く現場のデジタル化を目指した実証検証に協力

イメージスキャナー「ScanSnap」で、フィリピンの農業と教育の現場をDX化

株式会社PFU(代表取締役社長:村上 清治、以下 PFU)は、独立行政法人国際協力機構(JICA)の2020年度第二回公募で採択された、株式会社リコー(社長執行役員:大山 晃、以下 リコー)によるフィリピンの非電化地域で働く現場のデジタル化を目指した実証検証に協力したことをお知らせします。
実証検証では、農業・教育に従事する人々に対して、PFUが開発・製造するイメージスキャナー(ScanSnap iX1600・SV600)を活用した働き方を推進し、作業の効率化を実現することができました。

  • ScanSnapを活用した実証検証
    (学校での様子)
  • ScanSnapを活用した実証検証
    (カカオ農協BARBCOでの様子)

フィリピン非電化地域で働く現場のデジタル化を目指したこの取り組みは、新規事業の創出に向けたリコーのアクセラレータープログラム「TRIBUS(トライバス)」で活動する、リコーの社内チーム「WEeeT-CAM(ウィットカム)」が2020年にJICAに提案し、採択されたものです。

「WEeeT-CAM(ウィットカム)」は、フィリピンの非電化・電力不十分地域において、3Dプリンターを使った独自形状の羽を用いた小水力発電(3Dピコ水力発電注1)システムで電力を供給し、農業・教育に従事する人々に対してデジタルを活用した働き方を推進するパッケージをワンストップで提供する事業の可能性について提案。案件化調査を実施し、2024年に完了報告を行いました。
案件化調査の結果、現地フィリピンでの農協や教育施設の実証検証先が複数決定。PFUは、リコーと連携しイメージスキャナー(ScanSnap iX1600・SV600)を活用した実証検証に協力しました。

スキャナーを活用した実証検証では、ルーティンで人の手が多くかかる部分をデジタル化し、生まれた時間でより創造的な仕事に注力していくことが可能になり、新興国での地域全体のDXを促進するWin-Winのビジネスモデル構築の可能性を見出しました。

フィリピンにおける農業と教育の現場では、人口増加にもかかわらず、中間層の存在が稀薄で、生産性向上と収益拡大が課題となっています。PFUは引き続きリコーと連携し、デジタルサービスを通じて現地の人々の“はたらく歓び”を最大化するための新たなイノベーションを促進し、事業を通じたSDGs達成に貢献してまいります。

案件概要

イメージスキャナー「ScanSnap iX1600」、「ScanSnap SV600」を活用した実証検証では、以下のような成果が確認されています。リコーの小水力発電(3Dピコ水力発電)システムと組み合わせ提供することで、非電化地域や電力不足地域での農業・教育現場のDXに貢献できることが実証できました。

・経理業務の効率化

農協のメインオフィスにおいて、経理業務を電子化し、従来人の手で行っていた膨大な処理をスキャナーで簡素化することで、月間26時間相当の作業時間削減を実現しました。さらに、ペーパーレス化により月間1.3kgの紙 (A4用紙約260枚分注2相当)の使用量削減にも成功し、CO2排出量削減に貢献しました。「ScanSnap iX1600」では、スキャンした書類を顧客へ直接送信できるため、迅速な対応が可能になります。

・教育現場での負担軽減

実証検証が行われた小学校では、教員は教育事務所に報告書を紙とデータで提出する必要がありました。以前は、スキャナーを使うために、片道1時間半かけて町まで行き、さらに2時間かけてデータ化作業を行っていたため、毎週合計5時間もの時間を費やしていました。
小学校への「ScanSnap SV600」の導入により、原稿をそのまま置いて高速読み取りができるため、スキャン作業が大幅に効率化され、わずか1時間で作業が完了するようになりました。これにより、移動時間や費用が削減され、教員の負担が軽減。空いた時間を授業準備や書類作成に活用できるようになり、教育の質の向上にもつながりました。

注釈

  • ピコ水力発電:発電量 数kW以下程度の小水力発電のこと。
  • A4用紙約260枚分:一般的なA4用紙の1枚の重さは約5gと計算した場合。

関連リンク

【フィリピン実証検証連携先】

報道関係者お問い合わせ先

株式会社PFU
コミュニケーション戦略室 広報部
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