シャープ、鴻海の出資行われず 協議継続は確認
条件変更には応じず
シャープは26日、同日が払込期限だった台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業からの出資について、払い込まれなかったと発表した。台湾当局の認可が得られなかったためで、シャープは「資本提携について、両社で今後も協議していくことを確認した」(広報室)としている。ただ、シャープは鴻海が求める取得価格の引き下げなど条件変更に応じない考えだ。
シャープと鴻海は昨年3月27日に資本提携で基本合意。鴻海が約670億円を投じ、今年3月26日までにシャープ株の9.9%を1株当たり550円で取得する予定だった。
ただ、合意後にシャープの株価が一時140円台まで低迷したため、鴻海が取得価格の引き下げなどを求めたが、シャープは「価格や比率など条件変更には応じない」として交渉は暗礁に乗り上げていた。
シャープは鴻海との業務提携について、すでに実施している大型液晶パネル工場の共同運営を中心に続けていく考え。資本提携については、「鴻海の郭台銘董事長とシャープの奥田隆司社長が初めて会い、交渉した」が実現しなかった。