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中南米でコンビニ拡大 中間層増加で購買行動に変化

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【サンパウロ=宮本英威】ブラジル、メキシコなど中南米でコンビニエンスストアの存在感が高まってきた。ブラジルではここ5年で店舗数は約3割増え7千店に迫り、年間売上高は2倍強の約50億レアル(約2100億円)に増えた。経済成長で中間層が拡大し、価格が割高でも近場でこまめに購入する消費行動が目立つ。出店ペースは今後も加速しそうだ。

ブラジルのコンビニは、24時間営業のガソリンスタンド(GS)と一体運営されているのが一般的。スタンドの業界団体によると、2012年時点で6904店と前年から14%増えた。売上高は21%増の49億4800万レアルとなった。

躍進の背景には中間層の拡大がある。人口約2億人のブラジルはここ10年の経済成長で、中間層が4千万人増えて1億人を超えた。

乗用車で給油所に立ち寄る人々が増え、日用品を買う場所としてコンビニが定着してきた。スーパーや青空市よりは販売価格がやや高くても「利便性や近接性を重視する消費者が増えている」とガソリンスタンドの業界団体幹部は分析する。

メキシコでも長時間営業の利便性や手軽さを売りに、都市部を中心にコンビニが家族経営の商店に取って代わる動きが目立つ。メキシコの飲料最大手FEMSAの傘下にある最大手のオクソ(OXXO)は国内350都市以上に1万1千店を構え、セブンイレブンやサークルKも進出している。

大手各社は出店ペースを加速する。ブラジルでは15年には全体で1万店も視野に入りそうだ。国営石油会社ペトロブラスは「BR Mania」を今年は前年比2割増の929店まで増やす計画。今後4年間は少なくとも前年比で15%以上の出店を目指す。ブラジルでは約4万カ所のガソリンスタンドのうち、コンビニ併設は18%にとどまる。地方への出店余地も大きい。

メキシコのオクソの店舗数はここ5年、毎年2ケタのペースで増えている。「14年末には1万2千店まで拡大する」(幹部)との計画を掲げる。

チリやアルゼンチンといった国でも「都市部を中心にコンビニの店舗が増えている」(日本人駐在員)。日本の大手コンビニはアジアを中心に外国展開を加速。中南米への進出はまだ限定的だが、将来的には「ブラジルなども進出の選択肢となってくる可能性もある」(大手商社幹部)との声も出ている。

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