島根大、法科大学院の募集停止 15年度
島根大(松江市)は17日、2015年度の法科大学院の入学者募集を停止すると発表した。新司法試験の合格者数が伸びず13年度から国の補助金が削減されたことに伴う措置で、国立大の法科大学院の募集停止は初。代わって15年度から他大学と「広域連合法科大学院」の設置を目指す。複数大が共同で法科大学院を設立するのは例がない。
島根大の法科大学院は定員30人で04年に設置。12年度の修了生の新司法試験合格者は2人で、13年度から文部科学省の補助金約2500万円が削減された。在籍学生が全員修了するまで存続するが、広域連合法科大学院への転籍もできるように検討する。
複数の大学とキャンパスを分散した連合方式の法科大学院は対面授業とインターネットなどを活用した遠隔授業を組み合わせる。各大学の専門知識や指導力に優れた教員の授業を共有するなど補完効果を狙う。記者会見した小林祥泰学長は「連合への参加は合意を得ている大学が複数ある」と話している。