築地市場、土壌からヒ素や六価クロム検出
東京都の築地市場の土壌調査で有害物質の六価クロムやヒ素、鉛などが検出されたことが25日、明らかになった。既にガス成分の調査でベンゼンも見つかっており、市場の敷地に様々な汚染物質がある可能性が高まってきた。都は6月にも詳細な調査に入り、実態を把握した上で対策を検討する。小池百合子知事による豊洲市場への移転の判断に影響しそうだ。
土壌調査は市場敷地内の111カ所で実施し、重金属をはじめとする23種類の有害物質の有無を確認している。2~5日に土壌やガス成分を採取し、分析を進めてきた。今回の地表近くの簡易な調査で汚染が見つかったことから、今後は地下10メートルを掘削する本格的な調査に移る。
築地市場の敷地には戦後、進駐軍のドライクリーニング工場や給油所、車両整備工場があった。都は2016年に「汚染のおそれがある」との報告をまとめていた。ただ地面はコンクリートやアスファルトで覆われ、地下と遮蔽されているため人の健康や生鮮食品への影響はないとみられる。
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