鳥取中部で震度6弱 20人重軽傷
21日午後2時7分ごろ、鳥取県中部の倉吉市や湯梨浜町、北栄町で震度6弱を観測する地震が発生した。気象庁によると、震源は同県中部で震源の深さは11キロメートル。地震の規模を示すマグニチュード(M)は6.6と推定される。津波はなかった。同庁は「今後1週間程度は最大震度6弱程度の地震に十分注意してほしい」としている。
関東から九州にかけて広い範囲で揺れを観測した。その後も鳥取県で震度4の地震が複数回起きた。記者会見した気象庁地震津波監視課の青木元課長は、内陸の断層が横方向にずれる「横ずれ断層型」と説明した。
警察や消防によると、鳥取、岡山両県と近畿3府県で計20人が重軽傷を負った。鳥取県北栄町で住宅2棟が倒壊し、同県内で計2980人が学校などに避難した。
鳥取県知事からの災害派遣要請を受け、防衛省は給水支援のため、陸上自衛隊を現地に派遣した。
中国電力によると、鳥取、岡山両県で一時、延べ約7万7100戸が停電した。山陽新幹線は新大阪―博多間で一時運転を見合わせたほか、瀬戸大橋で3本の列車が一時立ち往生した。
電力各社によると、島根原子力発電所(松江市)や伊方原発1~3号機(愛媛県伊方町)に異常はないという。
三菱自動車の水島製作所(岡山県倉敷市)やマツダ本社工場(広島市)は一時生産を止めたが、異常がないことを確認し操業を再開した。
鳥取県では2000年10月にM7.3、震度6強を観測した「鳥取県西部地震」が起きた。1943年9月にはM7.2の「鳥取地震」が発生した。
主な各地の震度は次の通り。▽震度6弱=鳥取県倉吉市、湯梨浜町、北栄町▽震度5強=鳥取市、岡山県鏡野町、真庭市▽震度5弱=島根県隠岐の島町▽震度4=鳥取県米子市、境港市、松江市、広島市、高松市、愛媛県今治市、山口県岩国市、兵庫県豊岡市、大阪府四條畷市