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IPv6技術の安全性、相互運用性検証の結果を公開

安全・安定したIPv6利用環境の実現に向けての取り組みと成果

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2012年10月23日

独立行政法人 情報通信研究機構、F5 ネットワークスジャパン株式会社、KDDI 株式会社、ソフトバンクBB 株式会社、タレスジャパン株式会社、株式会社ディアイティ、株式会社東陽テクニカ、日本電信電話株式会社、株式会社バッファロー、パロアルトネットワークス合同会社、ブルーコートシステムズ合同会社、ブロケード コミュニケーションズ システムズ株式会社、日本マイクロソフト株式会社の13 社・ 団体は、共同で「IPv6技術検証協議会」を設立し、世界初の取り組みとして IPv6の利用環境における安全性、相互運用性に関する検証を行ってまいりました。このたび、本協議会の約 2 年間にわたる検証作業をまとめ「IPv6技術検証協議会 最終報告書」として、IPv6技術検証協議会 Web サイトにて公開いたします。本報告書は、IPv6の開発、導入、運用に携わる方を主対象に、より安全で安定した IPv6利用環境の実現に役立つ情報として利用されることを想定しています。

「IPv6 技術検証協議会 最終報告書」の公開について

公開日時: 2012 年 10 月 23 日(火)
公開方法: 以下の「IPv6 技術検証協議会」のWeb サイトにて公開
背景

IPv6技術検証協議会は、既存のIPv4環境において培った多くのセキュリティ対策技術に関する知見を生かしつつ、IPv6環境における新たな脅威の発見と対策を行うことで、安心・安全な IT 環境を実現するため、2010年7月28日(水)の発足時から様々なセキュリティ検証実験を実施してきました(図 1)。 これらの検証には、独立行政法人 情報通信研究機構における研究の成果並びに本協議会会員による製品開発検証の中から得られた様々な経験及び技術情報を持ち寄り実施してきましたが、協議会設立時に計画された検証シナリオの中でも特に重要性が高く、影響範囲の広い項目について、重点的な検証を行ってきました。

今回の成果

IPv6技術検証協議会では、日本マイクロソフト 大手町テクノロジーセンター内に構築した検証環境 (図 2 )を用いて、検証作業に取り組んできました。活動に先立って机上検討した50を超える脅威のうち、第1次試行では29のシナリオ、第2次試行では 11のシナリオについて、本協議会会員企業の製品への模擬攻撃による検証作業を実施しました。また、第2次試行においては、第1次試行の検証結果に基づいて、本協議会会員の知見を集めて攻撃への対策手法を検討・実装し、その有効性を検証しました。これらの検証結果は、本協議会会員各社の製品に適宜反映され、製品の安全性向上に役立てられています。

本協議会が実施したIPv6環境における脅威の検討と検証及び対策について、今回、その成果を広く公開することにより、IPv6の本格的な普及を前に、より安全なインターネット環境の実現に貢献したいと考えています。

図 1. IPv6 技術検証協議会の活動概要
図 1. IPv6技術検証協議会の活動概要



図 2. IPv6 セキュリティ検証テストベッド
図 2. IPv6セキュリティ検証テストベッド
(日本マイクロソフト大手町テクノロジーセンター内)

用語 解説

IPv6(Internet Protocol Version 6)

現在広く普及しているIPv4の後継規格となるインターネット上の通信規約のこと。IPv6は、IPアドレス数がほぼ無限であり、IPv4に比べてセキュリティの強化及び各種設定が簡素化される等の特徴があると言われている。