たとえ今は遠く離れた土地で暮らしていたとしても、自分の生まれ育った故郷には格別な思いがあるもの。そんな故郷への思い=郷土愛について、ブランド総合研究所は各都道府県出身者(現在の居住/非居住は問わず)を対象に調査を実施、その結果をまとめた「都道府県出身者による郷土愛ランキング」を発表した。
このランキングは、「愛着度(愛着があるかどうか)」「自慢度(誇りに思うかどうか)」「自慢(誇り)に思う要素(22項目)」など、25項目の設問からなる調査を全国3万4,257人に対して行ったもの。まず、「あなたは出身都道府県に対して愛着がありますか」との質問に対して5段階評価をしてもらい、スコアを算出した。(※算出方法は愛着度=「とても愛着がある」100点×回答者割合+「やや愛着がある」50点×回答者割合)
その結果、最も出身地に対して「愛着度」が高かったのは沖縄県で69.2点に。沖縄県出身回答者の89.3%が「愛着がある」と回答しており、「愛着がない」という回答は0.9%と、非常に少ない結果となった。2位以下は、北海道、京都府、福岡県、高知県、長野県、兵庫県、静岡県、大阪府、宮崎県、鹿児島県の順に続いている。
一方で、最も「愛着度」が低かったのは埼玉県で25.8点。「愛着がある」と回答した割合は68.0%いるものの、「どちらでもない」と回答した割合が21.1%と、47都道府県の中で最も高い割合を示している。ちなみにワースト3は埼玉県(47位)、茨城県(46位)、秋田県(45位)だった。
次に「出身都道府県のどのようなことが誇り(自慢)に思うか」をたずねたところ、47都道府県の平均では「海・山・川・湖などの自然が豊かなこと」(51.1%)がトップ。これに「食事がおいしいこと」(43.4%)、「道路や交通の便がよいこと」(32.8%)、「土産や地域産品があること」(27.4%)、「誇れる温泉やレジャー施設・公園など」(27.3%)、「伝統芸能、祭り、イベントがあること」(27.2%)が続いた。
また、「自慢度」の都道府県別は上から順に沖縄県、北海道、京都府、長野県、高知県、福岡県、鹿児島県、静岡県、長崎県、熊本県の順。最も「自慢度」の高かった沖縄県は「海・山・川・湖などの自然が豊かなこと」が83.0%のほか、「人のよさや優しさ、おもてなしがよい」が64.9%と他県と比べて突出して高い傾向だった。そして北海道は「海・山・川・湖などの自然が豊かなこと」が86.1%、「食事がおいしいこと」が78.0%、京都府は「誇れる街並みや歴史建造物があること」が最も高く70.3%、「伝統芸能、祭り、イベントがあること」が69.2%となるなど、各都道府県で、誇り・自慢の源泉となる要素にそれぞれの特徴が出る結果となっている。