2018.3.22 07:12/ Jun
「良質なアウトプット」を行うために必要なものは、「十分なインプット」と「適度なスループット」を確保することです。
ここで「十分なインプット(input)」とは、「自己の外部から、世の中の最先端を走る知識を、十分仕入れること」を意味します。
一方、「適度なスループット(throughput)」とは、「外部からたくわえた知識を自分のなかで咀嚼したり、他人と対話しながら、自分の腹におとすこと」をいいます。
これは僕の経験談でしかないのですが「インプットースループットーアウトプット」、このバランスがうまく保たれているときに、「良質なアウトプット」が確保できます。
自分でいうのも何ですが、今から20年弱前、駆け出しの助手(助教)時代などは、このバランスが比較的保たれていたような気がします。
しかし、年をとるにつれてか、法人化の影響か、僕のタイムマネジメントがショボイのか、知りませんが、この「バランス」が極端に崩れてきた気がします。ともかく「時間がなくなった」。図にすると、こんな感じです。
第一の変化は、「インプットースループットーアウトプット」そのものにかける時間が少なくなりました。
かつてなら、極端な話をいえば、一日まるまる「インプットースループットーアウトプット」に時間をかけることができていた日もなきにしもあらずでした。しかし、こんな日は、いまや年間で数日あればいいほうです。
管理業務、打ち合わせ、トラブルの処理などなど、たくさんの業務が入り、時間が「コマギレ化」しました。これが第一の変化です。外部資金をとってこなければ研究費は、ほぼないので、それらをとりにいく時間も膨大にかかります。
第二の変化は、「インプットースループットーアウトプット」のうち、とりわけ「インプット」と「スループット」の時間が減りました。そのくせ、世の中は「アウトプット」だけを求めるようになりました。
KPIだの、Impact Factorだの、「迷惑きわまりない指標」ばかりが、どこからか「輸入」され、「アウトプット」だけにスポットライトが当てられます。
その様相は、あたかも「出がらしのお茶っ葉」に、これでもかと、お湯を注いで、まだお茶を飲もうとしているように、僕には見えます。
あのー、悪いんだけど、もう、お茶、出ないって。
それ、単なる、お湯だよ、お湯。
新しい茶っ葉、くれ。
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今日は「良質なアウトプット」を確保するために必要なことを書いてみました。
実は・・・今日は、僕は一日研究会で、なんと、「インプット」と「スループット」を確保できる日なのです(嬉しい!)。貴重な機会なので、大切にしたいと願っています。
自戒をこめて申し上げますが、
皆さんは、「インプット」と「スループット」を確保できていますか?
皆さんは、最近「出がらしのお茶っ葉」のようになっていませんか?
そして人生はつづく
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