Ospreyのファーポイント55というバックパックは、2つのバッグが1つになったような形のバックパックです。服や靴を入れる大きなスペースに、取り外し可能なデイパックがついています。そのうえ、2つをまとめて持っても、機内持ち込みができるバッグとして扱ってもらえます。

高い収納力

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最近、日本を10日間旅したのですが、その時に持って行ったOsprey のファーポイント 55(日本のアマゾンのサイトでも販売中)は、旅行の準備としては最高の買い物でした。重さはたった約1.8キログラムなのに、55リットル、25キログラム分の収納力があります。

私は、ファーポイント55の中にパンツ3本、Tシャツ6枚、ワイシャツ1枚、下着と靴下6組、パーカー1枚、ブレザー1枚、化粧品一式、靴1足をメインに40リットル分をバックパックに入りました。そのおかげで旅行中の洗濯は1回で済みました。さらに、プレゼントやお土産を入れる隙間もちゃんとありました。メインのコンパートメントはスーツケースのように開けられるので、すぐに取り出したいものを見つけられます。

取り外しできるデイパックは15リットルの収納力があり、カメラ類、Boseのヘッドホン、本を数冊などに加え、ノート型パソコンとタブレットまで入れられました。このデイパックは水筒を入れるメッシュのポケットが外側についているので、デイパックの内側がより広く使えます。これだけ入れても、何か必要になったときに、追加で入れられる隙間もありました。なお、両方のバッグのジッパーに鍵がかけられるなっているので、TSA-approved locksをかけておけば、盗難防止もばっちりです。

ストラップ部分が、快適な背負い心地を約束

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ファーポイント55には、パッド付きのショルダーストラップと、防犯・防災などに使うセーフティーホイッスル、胸部をとめるストラップと、パッドの入ったヒップベルトがついています。背負うとジェットパックのようですが、あまりに背負い心地が良いので、容量ギリギリの重さの荷物を入れても気づきません。というのも、周囲のサスペンションの作りが、本格派のトレッキング用バックパックのようになっているからです。重みによる負荷をショルダーストラップからヒップベルトに分散させるので、背中が痛くならないのです。

ショルダーストラップとヒップベルトはフォームの入ったパッドで覆われているので、ストラップが肩やウエストに食いこみません。バッグ部分についているコンプレッションストラップは、中身を安定させるので、移動中に中で荷物が動くこともありません。背負った瞬間、身体の一部のようになるのです。だから、例えば電車の時刻に間に合うために全速力で走っても、そんなに疲れません。

バッグの下部のカバーにショルダーストラップとヒップベルトをしまえるのも、良い点です。こうすることでよりコンパクトにでき、まわりにストラップをひっかけずにすみます。また、パッド付きのハンドルがついているので、ソフトスーツケースのような形で持てます。

取り外しのできるデイパックのおかげで、身軽に動ける

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このファーポイント55で一番気に入っているのが、デイパックの部分です。ホテル(またはカプセルホテル)についたら、デイパックをジッパーで外し、不必要な電化製品(ギア)を取り外し、身軽になって出かけられます。デイパックの背中の部分とストラップはメインのバックパックと同じメッシュとフォームが入っており、ストラップを調節して、身体への負担を軽減し、楽に背負うことができます。

デイパックの前の部分にはメッシュ地でできたボトルホルダーと、見かけによらず深く、たくさん入れられるポケットがついています。2つついているボトルホルダーのうち、水筒を入れるのに使ったのは1つだけですが、もう1つは、ゴミ箱が見当たらない時に缶のごみなどを入れるのに役立ちました。ポケット部分はサングラス2つくらいしか入らないように見えますが、私はサングラスに加え、スナック、おつり、地図、フレーズ集の本が入れられました。

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デイパックは、バランスを保つため、そして貴重品を盗まれないために、移動の際は腕を通して前に持つこともできます。やり方は簡単。メインパックからジッパーを使って取り出して、メインパックのショルダーストラップにクリップでくくりつけるだけです。この必要性は感じませんでしたが、こういう機能もあるのは良いですよね。

残念な点

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でもファーポイント55 には残念な点が1つもないわけではありません。コンパートメントは、2つのコンパートメントを持つデイパックを含めて3つだけで、内側の仕切りやポケットはほとんどないと言っていいでしょう。内側のコンパートメントに持ち物をきちんと入れたいタイプの人には、このバッグは向いていません。私はトラベル用のポーチに分けて入れたのでなんとか大丈夫でしたが、それでも、もう少し内側に仕切りがあればいいなあ、と思っています。

それに、Osprey が提供しているファーポイントのバックパックはどれも、レインカバーがついていません。「レインカバーなしのバックパックは買わない」というわけではないですが、他の会社が作っているバッグは、レインカバーがついています。Ospreyの提供するレインカバーは、評価は高いですが、30ドル以上出して買わなければなりません。とはいえ、ファーポイントのナイロン生地は小雨などには耐えらるので、なくても問題になったことはありませんでした。雨に濡れたり、駅や公園、ホテル等いろんな場所に出かけた10日間の旅の後でも、新品のように見えます。次の旅行に持っていくのが今から楽しみです。

Patrick Allan(原文/訳:曽我美穂)

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