MakeUseOf:『Chrome』が毎朝インターネットに接続するときの最速ブラウザであるなら、『Googleドライブ』は生産性を向上させるツール です。『Googleドライブ』の人気が、クラウドを快適なサービスへと変えました。
『Googleドライブ』で提供されているツールのうち、日々のタスクを処理するうえでまずお勧めしたいのが『Googleドキュメント』です。『Googleドキュメント』の生産性向上に役立つテクニックを9個ご紹介します。まずはスピードアップのための小ワザの解説から始めましょう。
『Googleドキュメント』以外のGoogle製アプリにサインインしている時は、『Chromeアプリランチャー』から直接『Googleドキュメント』を開きましょう。「Chromeアプリランチャー」アイコンをクリックし、項目内から『Googleドキュメント』を探します。
『Googleドライブ』内のデータを素早く検索する方法
『Googleドライブ』や『Googleドキュメント』、『Googleスプレッドシート』、『Googleスライド』など、ホーム画面上部にある検索ボックスにキーワードを入力して特定のファイルやフォルダを検索できます。検索ボックスの右端にある下向き矢印をクリックすれば、3つの項目から検索条件を絞り込めます。

- ファイル形式:「フォルダ」、「ドキュメント」、「スプレッドシート」、「プレゼンテーション」、「PDF」、「画像と写真」、「動画」から選択できます。
- アプリ:「Googleスプレッドシート」、「Googleスライド」、「Googleドキュメント」、「Googleフォーム」、「Googleマイマップ」、「Google図形描画」から選択できます。
- オーナー:「自分がオーナー」と「自分以外がオーナー」から選択できます。
さらに、『Googleドライブ』では、特定のフレーズやコマンドを使用して、検索条件を絞り込めます。
検索スピードを上げたい時は、目的のファイルに関連するフレーズや、そのファイル中の語句をそのまま引用しましょう。『Googleドライブ』は、探しているドキュメントを開き、使用したキーワードをハイライト表示してくれます。また、Google検索のように演算子(例:「OR」など)を使って条件を緩めることも可能です。 スピードアップのためのワンポイントアドバイス:「/」(スラッシュ)キーを押すだけで検索ボックスに移動できます。Googleサポートページには、『Googleドライブ』で使用できる検索オプションの一覧があります。ゴミ箱の中も検索するのをお忘れなく!
「隠れてしまった」メニューを素早く探し出す方法
『Googleドキュメント』は、ほかのオフィススイートとまったく変わりはありません。『Microsoft Word』よりはシンプルかもしれませんが、それでもメニューにはたくさんのコマンドが詰め込まれています。「Alt」+「/」を入力すれば、メニューを検索する機能にアクセスできます。あとは探していることを入力するだけで、その機能がすぐに開きます。

このメニュー検索機能を利用して、『Googleドキュメント』に搭載された便利な編集機能を探してみるのもいいですね。
『Google Keep』を使ってアイデアを一気に下書き文書にする
『Google Keep』は、出先などでちょっとしたメモをとるのに便利な、気の利いたアプリです。『Google Keep』の優れワザのひとつが、どんな写真からでも文字データを抽出して、デジタルテキストに変換できるというもの。けれども、たった1クリックで『Google Keep』のメモから『Googleドキュメント』の文書を作成できるのはご存じでしたか?

このエクスポート機能のおかげで、『Google Keep』に保存したアイデアを、『Googleドキュメント』上で広げたり、編集したり、ブラッシュアップしたりできます。学生やライターたちにとって、Googleアプリ間のこのシームレスな環境は、時間を節約できる嬉しい強みです。
クリック数回で検索を行い、検索結果をドキュメントに挿入できる
リサーチツールを使えば、知りたい情報を検索する時に作業中のドキュメントを離れる必要はなくなります。ブラウザの別のタブを開くのは、それ自体が時間の無駄です。
『Googleドキュメント』に組み込まれたこのリサーチツールは、必要な情報を検索し、作業中のドキュメントに見つけた情報を挿入したり、追加情報を引用したり、といった操作を行うときに便利です。リサーチツールには、「ツール」>「リサーチ」の順でアクセスします。
有名人の言葉は、1クリックで本文に引用が可能です。引用したい言葉に関係するテーマを検索ボックスに入力するか、ドキュメント中の言葉を選択してリサーチツールを呼び出しましょう。

引用形式は、「MLA」と「APA」、「シカゴ」から選べます。上のスクリーンショットの通り、適切な形式で引用を本文に挿入することは、リサーチツールの機能のごく一部に過ぎません。リサーチツールは、表の統計データを含むさまざまな形式のデータを引用するためにも利用できます。検索オプションの使い方は見ればすぐわかります。例えば、目的のデータが『Googleドライブ』の中に埋もれているとすれば、「パーソナル」という絞り込み条件を指定して探すだけで良いのです。
同じ書式設定をドキュメント内の複数の箇所に素早く適用する方法
『Googleドキュメント』の書式貼り付けツールは、ドキュメント内の特定箇所に設定した書式を、別の箇所にも適用したい時に役立つ機能です。まずは、ドキュメント内の任意の文字列を選択し、書式設定をしましょう。次に、ツールバーの「ペイントローラー」アイコンをクリックし、書式を適用したい箇所を選択します。すると、最初に設定した書式が、選択した箇所に「複製」されます。

けれども、設定した書式を適用したい箇所が、ドキュメント内のあちこちに分散していたらどうすれば良いでしょう? それは簡単。「ペイントローラー」アイコンをシングルクリックではなく、ダブルクリックすれば良いのです。複数の箇所を選択していくと、それぞれの箇所に同じ書式が適用されていきます。
無料の写真素材を利用する
『Googleドキュメント』は、Google画像検索機能を搭載しているため、写真素材を探し、ドキュメントに挿入する操作が素早く行えます。さらに、Google画像検索だけでなく、「LIFE」と「Stock Photos」という2つ膨大な画像ソースも提供されています。「LIFE」のアーカイブ画像は修正が加えられており、営利目的で再利用することが認められています。Googleは2012年、自然・天候・動物・スポーツ・食べ物・教育・テクノロジー・音楽・そのほか8つのカテゴリーからなる5000枚の新しい写真を厳選して追加しました。

Googleは、これらの写真素材を個人または営利目的で利用できるのは『Googleドライブ』上に限るとし、利用に当たってはプログラムのポリシーを遵守しなければならない、と明記しています。
なお、画像の挿入はURLでも可能です。挿入した画像はドキュメント内に保存されるため、画像がウェブ上から削除されても、ドキュメントに空白スペースが表示されることはありません。
「コメント」機能を利用してほかの人に通知する
『Googleドキュメント』では、「コメント」機能によって、ほかのユーザと連携するための機能が強化されています。個人を簡単にタグ付けできるようになっており、ドキュメント上でコメントする度に、タグ付けされたユーザに通知が届くようになっているのです。まずはドキュメント内にコメントを挿入する位置を選択します。次に、「挿入」>「コメント」の順番でクリックします。コメントボックス内に、「@」または「+」記号を入力し、通知を送りたい相手の名前を入力し始めましょう。

『Googleドキュメント』は自動的にGmailの連絡先リストから名前を選択し、相手にメールで通知します。相手が通知したドキュメントに直接アクセスできない場合は、そのユーザの認可レベルを設定する必要があります。
計算式を素早く入力する方法
『Googleドキュメント』には、とても手軽に利用できる計算式エディタが搭載されています。「挿入」>「計算式」と進みましょう。このエディタには、よく利用する記号や演算子、変数、矢印などが用意されており、計算式を簡単に作成できるだけでなく、チームメンバーと共同で作業することもできます。
下のYouTube動画はDaniel Kaufmann氏のチャンネルにアップロードされていたチュートリアルです。
Googleのサポートページには、計算式入力のショートカットキー一覧があります。さらに複雑な計算式を作成する場合は、『g(math)』という無料のChromeアドオンを『Googleドライブ』に導入しましょう。
時間節約に役立つそのほかのさまざまなショートカットキー
ショートカットキーが究極の時間節約テクニックだということを忘れてしまう前に、「Ctrl」+「/」をキー入力してみましょう。すると、ドキュメント管理を高速化してくれる、『Googleドライブ』搭載の膨大な数のショートカットキーが一覧表示されます。Gmailを操作するためのショートカットキーと『Googleドライブ』のショートカットキーは多くがそれぞれ似通っています。また、『Googleドライブ』では、ユーザ独自のショートカットも作成できます。

「設定」ダイヤログボックスの一覧では、日常的に使う言葉やメールアドレス、略語などを自動挿入するよう設定できるだけでなく、よく間違える単語を正しく修正するよう設定することさえ可能です。
また、「設定」ダイヤログボックスにある「リンクを自動的に検出する」と「自動的にリストを検出」という項目も、選択しておく価値のあるオプションです。
ネットで公開されているテンプレートなどを利用すれば、究極の時間短縮につながること間違いなしです。『Googleドライブ』の機能を奥深く知るようになると、あらゆる小さな機能を活用して、まるでプロが作ったかのような書類を、素早く作成できるようになるでしょう。
Saikat Basu(原文/訳:丸山佳伸、遠藤康子/ガリレオ)
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