実際はどうあれ、支払った金額に見合うものを得ていると信じたがるのが人間です。次にバイキング形式のレストランに行く際には、価格設定がその食事に対する味覚を変えうることを覚えておいてください。バイキング形式のレストランにはさまざま種類があり、信じられないほど高価なものもあれば、疑わしいほど安いものもあります。高価なバイキングであればあるほど、良い料理が出されるのは当然だ、と思われるかもしれません。しかし、それは脳にだまされているだけの可能性もあるのです。コーネル大学ダイソン校応用経済経営学部のDavid R. Just教授がリーダーを務め、Journal of Sensory Studiesで発表された最近の研究によると、バイキングの価格が高いほど、食べた人は料理をおいしく感じるそうです。
同じ内容のバイキングに4ドルと8ドルの価格をつけて比較したところ、高い価格を支払って食べた人の評価は全体で11%多くおいしいと回答しました。さらに、そのバイキングに4ドル支払った人は、自分たちが食事した料理は食べれば食べるほど満足度が減っていく「収穫逓減の法則」が働いたと回答しましたが、8ドル支払ったグループでは、そのような現象を経験した人はいませんでした。高価なビュッフェの多くは高品質の料理を提供していると言えますが、常にそうであるとは限りません。近いうちにビュッフェに行くつもりなら、ぜひ賢明な消費者として、価格イコール品質とは限らないことを思い出してください。安いビュッフェであっても、もっと高価なビュッフェと同じ程度、もしくはそれ以上においしいことだってあり得るのです。
Lower Buffet Prices Lead to Less Taste Satisfaction|The Journal of Sensory Studies via The Food Network Blog
Photo by Zhi Yong Lee.