iOSの通知機能は、使っているアプリからの更新情報を一括で確認できて、たしかに便利。でも次から次へと通知が届くと、あっという間に一杯になってしまいます。
自動化ツール「If This Then That(IFTTT)」のiOS版アプリを使えば、通知をカスタマイズできます。わずらわしさが解消され、すっきりとして使いやすくなります。では、詳しく説明しましょう。
通知機能に手を加えたほうがいいのはなぜ?
これまで幾度となくお話ししてきたように、通知が届くと何かと気が散って、一日が台無しになってしまうことも少なくありません。とはいえ、すべての通知をオフにする必要はありません。もっと「賢く」活用すれば良いだけなのです。そこで大活躍するのがIFTTTです。
設定にちょっと手を加えれば、本当に必要な情報に関する通知のみを受け取れるようになり、全アプリの全情報が押し寄せることはなくなります。IFTTTの良いところは、通知設定がアプリ単位ではない点です。仮に、Facebookのすべての通知をオフにしたとしても、どうしても知りたい特定事項に関する最新情報は受け取れるように設定できるのです。
『PushOver』ならびに『PushBullet』にも似たような機能があることは以前お話ししましたが、IFTTTを徹底的に使いこなせば、通知設定に関するすべての作業がはるかに楽になるでしょう。
IFTTTで、通知のこんな問題が解決できます
- 特定の通知を受け取るために、専用アプリをインストールしなければならない:さして重要でもない最新情報を受け取るためだけにアプリをインストールして設定しなくてはいけない場合もありますが、それはイヤです。例えば、好きなチームの試合結果を知りたいだけなのに、スポーツメディア「ESPN」のアプリをインストールさせられるとか。IFTTTを使えば、その必要がなくなります。
- アプリの通知をオンにすると、すべての情報が届いてしまう:多くのアプリでは、通知に関して、オンかオフかの選択肢しかありません。例えば、お天気アプリで雨の予報が出た時に通知を受け取りたくても、通知をオンにすると、すべての情報がひっきりなしに送られてくるようになります。でもIFTTTなら、通知を受け取る状況をより細かく正確に設定できるのです。Facecookなどのアプリでも同様に詳細設定が可能なため、本当に重要なごく一部の通知だけを受け取れます。
- 本当に必要な情報を知らせてくれない:すべてのアプリがあらゆるタイプの通知を提供しているわけではありません。ならば、IFTTTを使って、具体的な状況に関する通知を受け取れるように設定しましょう。ソーシャルネットワークで動向が気になるのはごく少数の人だけ、というのであれば、そういった人たちが「Instagram」に画像を投稿した時だけ通知が届くよう設定することが可能です。
簡単に言えば、IFTTTならば、通知機能に手を加えて事細かに設定できるため、より賢く利用できるというわけです。IFTTTが通知機能におけるハブとなるので、他のアプリを個別にいじらずに済みます。これで、通知センターがお知らせであふれ返ることがなくなり、バッテリー寿命も多少ながら延びるはずです。
IFTTTで通知設定を行なう
IFTTTで通知機能を設定するのはとても簡単です。まずはお持ちのiPhoneやiPadに『IFTTT mobile app』をインストールします。
- IFTTTを開き、右上のレシピアイコンをタップします。
- 「Channels」をタップし、「iOS Notifications」に進んでください。
- 「Activate」をタップし、指示に従います。
ここから先は、自分にとって必要な通知を受け取るには、どんなレシピを設定すれば良いかという話です。レシピの設定法は、iOS版アプリでもウェブアプリでも、以前に詳しく説明しましたので、ここでは飛ばします。あらかじめ公開されている良くできたレシピをいくつか紹介しましょう。最高のレシピというわけではありませんが、自分で新しいタスクを書く際のヒントになるのではないでしょうか。
条件に合うメールが届いた場合のみ知らせる
メールの受信通知は極めて優れた機能なのですが、かといって、メールを受信するたびに通知を受け取る必要はありませんよね。特定のアドレスからメールが来た時だけ通知が届くこちらのレシピ、もしくは、VIP扱いの相手からのメールのみを通知するこちらのレシピを使ってみてください。
目覚めと同時に天気予報の通知を受け取る
天気に関する通知はたいてい、あまり必要ありませんが、時々ならばあると便利かもしれません。こちらのレシピを使えば、数日先までの天気予報を知らせる通知が1日に1回だけ、目覚めと同時に届くようになります。
通知はできるだけ少ないほうが良いという方は、コートが必要な日や、日焼け止めを塗ったほうが良い日、花粉の飛散数が多い日、雨の予報が出ている日にだけ通知が来るようなレシピもあります。
家を出る時にWi-Fiのスイッチをオン/オフにするよう知らせる
このレシピは、Wi-Fiをオフ(またはオン)にするよう、家を出る時に必ず知らせてくれるお助け通知です。バッテリーを節約したいけど、通知とロケーションサービスはオンにしておきたい、というのなら、このレシピを使うのもひとつの手でしょう。
定期的なリマインダーを設定する
大半のToDoアプリやカレンダーアプリでも、定期的なリマインダーを設定できるようになっています。ですが、簡単ないくつかのリマインダーが必要なだけで、専用のアプリを入れるまでもないという人は、IFTTTを使ってみてください。家賃の支払いや母親に電話するなどの用事のリマインダーとしては十分役に立ちます。
応援するスポーツチームの試合結果を知らせる
野球であれサッカーであれ、全試合の詳細を知りたいほどの熱狂的ファンではないという方には、このレシピがぴったりです。通知してくれるのは、たった1チームの試合結果だけ。自分の応援するチームの情報を短時間で把握するには最適な方法です。
ソーシャルネットワークの通知を設定する
世のソーシャルネットワークの大半が、あらゆる類の通知を利用者に送りつけようとしているので、ほとんどの人にとっては、通知の数が多くなりすぎてしまいます。IFTTTを使って、受け取りたい通知を厳選しましょう。例えば、特定のユーザーがInstagramに投稿した時、Twitterのフォロワーが増えた時、Facebookで自分にタグづけされた写真が投稿された時、特定のグループのメンバーがFacebookに何かを投稿した時に通知が受け取れるレシピがあるので、使ってみてください。
注文した商品の配送状況を知らせる
ひっきりなしに何かを注文している人は別として、ほとんどの人にとっては、宅配便を追跡する専用アプリをわざわざインストールしなくても済むようになります。このレシピを使えば、追跡番号を登録するだけで、商品が今どこにあるのか知らせてくれるのです。
Thorin Klosowski(原文/訳:遠藤康子/ガリレオ)