家は一生ものの投資だとよく言われます。しかし、それは真実ではなさそうです。他の投資対象に比べ、家は余りにも投資に見合わないものに思えます。
金融系ブログ『jlcollinsnh』で、家を投資対象として扱うべきか否かを検証するために、逆の方法を取っていました。家を買うという投資に対する"あえて良くない"側面のリスト(それも極めて長いリスト)を上げています。その一部が、以下になります。
- 初期投資だけでなく、正しく運用していても、容赦なく所有者の貯蓄を奪い続ける
- 現金化しにくく、現金化するには数週間ならまだ良く、時には数カ月もかかることがあり、売買に手間がかかる
- 売買の金額が高価で、さらに取引のコストがとても高く、やり取りの委託手数料は5%とも言われている
- 売るのも買うのも複雑で、報告書や書類を請求すると何かと余計な料金がかかる
- 運用益をあまり生み出さず、間違いなくインフレ率を超えることはなく、おそらく少し低いくらいのではないかと
- 非生産的で、利息について言えば、間違いなくこの投資で得ることはない。配当についても同じく
- 不動産なので、ひとつの場所にそれを据え置いたら、将来の買い手がひとりでもそこに連れていかなければならない。いつだろうが、どこだろうが関係なく!
- 所有者をある一定の地理的なエリアに縛り付けることになり、選択肢は限られ、それに従うしか無い従業員のよう
- 高額である。あまりにも高額なので、その人の純資産の割合には不釣り合いな数字になる。リスクを増やす多様性を絞り出す以外の何物でもない
- 単体でも高額にも関わらず、粉々に崩れ落ちないようにするための修繕や維持に、無限の投資が必要になる
これは、少し意地悪で正反対のやり方ではありますが、家を買う時に考えるべき点です。家を買う理由は、安全、安定、個人的な欲望など、当然ながら様々です。
以前のこのトピックに関する記事では、コメント欄で次のような意見がありました。家を買うというのは、支払いが終わった時に少なくとも何かしらが手元に残るということで、反対に家を借りていては何も残らないと。
家は資産です。資産ということは投資対象です。家を買い、家を所有し、家を売ります。株式や債券や、価値のある間の iPhone と同じようなものです。iPhone は、時間と共に値上がりすることはありませんが、投資したお金の一部を売って回収することができるという意味では、資産と言えるでしょう。そして、次の iPhone を買うために、そのお金を使うことができます。
家を借りていては、資産にはなりません。車やコンサートチケットと同じように、何かを使ったり楽しむ許可を得るためにお金を払っています。コンサートが終わったら、誰かに見せるようなものは、写真や思い出以外に何も残りません。
家を買うということは、支払いが終わった時に自分の資産全体が増えているかどうかということに、大きな影響を与える変数であるということも、いつも言われています。
投資をするのが、家の購入を検討する一番の理由なら、家が必ずしも投資対象にならないのはなぜかという、以下のリンク先もチェックしておいた方がいいでしょう。Why your house is a terrible investment|jlcollinsnh via Rockstar Finance
Eric Ravenscraft(原文/訳:的野裕子)
Photo by Nathan.