プロジェクトの大小に拘わらず、やれ数字だ統計だといわれることは多いもので。特に成就しない計画ほど、"統計"が持ち出されるものです。

こういった的外れな計画について、米「ハーバードビジネスレビュー」が興味深い指摘をしていました。曰く、成功するには、勝つことの意味が分かりやすい目標を立てなければならない──。

以下、もう少し詳しく紹介します。同誌の言及は、特に会社の経営者目線によっています。しかし、個人の人生にも同じことがいえるでしょう(貯金ができたら気分も良くて素晴らしいですが、貯金の目標金額が無かったら、貯金することにほとんど意味がありません)。大事なのは、何をもって成功とするのかをきちんと知ること。なるほど。

「ビジネスにおける成功とは何なのか」。その問いに対して、何の手がかりも持っていない人が多いです。

利益が増えたら成功ですか? 株価が上昇すれば成功ですか? それにどれだけ自分が貢献できたかですか?

成功=自分の評価が上がること(もしくはクビにならないこと)を意味している人もいるかもしれません。多くの社員は、自分が成功したのかどうか知る由もないので、成功しても胸躍ることはありません。ですから経営者は、"何点取って勝ったか"を社員に教えなければならないのです。

ほとんどの人は、明確な目標がないのに自分がどれくらい成功したかを測ろうとする傾向があり、そういう時は自分と同僚を比べたりするような、非生産的もしくはためにならないことを考えるようになります。どれくらい成功したかが測れる基準を明確にすることで、目標をきちんと達成できるようになります。

A Winning Culture Keeps Score|Harvard Business Review

Eric Ravenscraft(原文/訳:的野裕子)

Photo by Thinkstock/Getty Images.
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